日本再生プロジェクト 明日へのベクトル

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放送内容

2012年7月29日(日)夜9:00~9:54

明日へのベクトル~震災復興と新エネルギー開発~

■阿部長商店

昨年創業50年を迎えた三陸最大規模の水産加工会社「阿部長商店」は、津波によって9つあった工場のうちの8つが全壊した。多くの会社が、従業員を解雇せざるを得ない状況で、阿部泰浩社長は一人も解雇せず、内定者までも迎え入れ、全員で再起を図った。 新商品として、震災後に開発した「ふかひれスープ」は大ヒット。東京にも新たに拠点を作り、販路を拡大している。

■ローソン

地震発生わずか4分後に対策本部を立ち上げ、東北への物資輸送を最優先にすることを決定したローソンは、1個百数十円のおにぎりを送るために、飛行機をチャーターしたという。被災地にプレハブの仮設店舗を設けたことで、そこが安否を確認するコミュニティの中核となった。その経験を生かし、過疎化問題となっている地方自治体と手を組み、独居老人の安否確認活動を行う、移動販売サービスを開始。また、電力の安定的な確保を図るため、太陽光発電・蓄電システムの新型店舗を拡大し、電力事業にも本格的に参入するという。

■新エネルギー開発

別府温泉の杉乃井ホテルは、敷地内に施設の地熱発電所を有しており、ホテルで利用する電力の半分を賄っている。温泉が多い日本では、地熱の有効利用で、原発20基に相当する電力が得られると言われている。
また、山梨県都留市の木製水車によるマイクロ水力発電では、一般家庭10件分に相当する電気を得ることができる。現在、市役所と関連施設がこの電気を利用し、エネルギー自給率は80%。更に休日の余剰電力は、売電しているという。日本はもとより、世界各地から見学者が訪れ、観光資源にもなっている。

【MC】
伊藤元重(東京大学大学院経済学研究科教授)、下平さやか(テレビ朝日アナウンサー)

【ゲスト】
川村康文(東京理科大学教授)、田中良和(グリー社長)、和久井康明(クラレ会長)