ベストヒット USA
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【2011年5月10日】 NILE RODGERS
今回のベストヒットUSAはスタジオにナイル・ロジャースが登場! |
インタビュー
もちろん。本当に不思議だったのは、武道館での最後のパフォーマンスの時、会場に着いた直後には何の問題もなかったのに、突然バーナードの体調が悪くなったことだった。すぐに医者を呼んで診てもらったところ、「すぐにショーを中止しなさい」と言われたよ。「すぐに病院へ搬送する必要がある」とね。でもバーナードは「とんでもない。中止なんて絶対にできない」と言った。「中止するために、わざわざ遠くからやって来たわけじゃない。僕はナイルの友人で、彼のためにベースを弾いてるんだから」と譲らなかった。僕らは彼をなだめ、「気持ちはわかるが、ショーはやり直せばいい」と言ったんだが、彼は納得しなかったよ。そしてステージを決行し、彼は演奏中に気を失ってしまった。確か「Let's Dance」の時で、デュラン・デュランのサイモン・ル・ボンがヴォーカルを務めていた。そして前半の最後の曲を終えると、意識を取り戻したバーナードは、「とにかくショーを終えよう。僕は座って演奏するから」と言った。そんなわけで、僕らは何とかショーを最後までやり遂げ、エドワードとのステージはそれが最後になってしまった。そして翌日、僕はテレビ特番『JTスーパー・プロデューサー』のために日本に残ることになっていたけど、エドワードはアメリカへ戻ることになっていたので電話で起こすことになっていた。でも彼はコールにまったく応答せず、僕は客室係に頼んで彼の部屋を開けてもらったんだ。そしてドアが開くと、すぐに彼の脚の下のほうが目に入り、血液がたまっているのがわかった。彼はテレビの前で、こんな格好で横になっていたよ。そしてさらに近づいてみると、こちらに脚を向け、頭は奥のほうにあった。そして脚の上部は手のひらのように白いのに、下のほうは黒味を帯びていた。以前にもそんな状態の人を見たことがあって、僕は何が起きたのかすぐに悟ったよ。でも頭では認めたくなくて、彼を起こそうと体を揺すってみた。だけどすでに死後硬直が始まっていて、上半身を揺すったのに体全体が一緒に動くんだ。それでも僕は信じたくなくて、「バーナード!目を覚ませ!」と何度も叫んだ。でも彼は動かず、指を彼の頬に当ててみたら、体温はすでに失われこのテーブルほどに冷たかったよ。その瞬間、僕は号泣した。 |