Q:これまでに様々なレアな機材を使ってきたと思いますが、「今これが壊れたら非常にマズイぞ」と思うものはありますか?
自分の耳が壊れたら、かなりマズイな。僕らのスタジオには、シンセサイザーやエフェクトなど素晴らしいハードウェアが揃ってる。長年エレクトロ・ミュージックを作っているので、そういう機材は完全に使いこなしてるけど、別に無くたって音楽は作れる。僕らは幸い素晴らしい機材を持ってるけど、ラップトップPCなどを使わなくても音楽を作ることは可能なんだ。もちろん、使いこなせるならそれに越したことはないけどね。
Q:ヴィジュアルとのコラボについて先ほども触れていましたが、すべての曲に対して映像を作るというアイデアは、どこから出てきたのですか?
アルバムを違った切り口で紹介したかったので、それぞれの異なる映像を作った。聴く側が同じ雰囲気の中に囲い込まれることなく、違った感じの音楽体験ができるようにしたかったからだ。スタジオで音楽を作っている時、僕らは大音量の中で制作を進めている。そんな僕らが肌で感じた深い音楽体験を、それぞれの曲にリンクしたヴィジュアルがあればリスナーにも提供できると思った。ライヴで演奏する時に、それにあった環境を作り上げて観客に提示することができるのと同じようにね。それゆえ、ヴィジュアル関係を長年手掛けているアダム・スミスと連携を取ることはナチュラルな展開だと思えたし、その結果としてそれぞれの曲に映像を付けるというアイデアが具体的に固まったわけだ。このアイデアのお陰で、音楽をいろいろな切り口で紹介することが可能になったと感じてるよ。
Q:「Swoon」という曲の映像に関しては、アダム・スミスにどのような制作依頼をしたのですか?
アダムは長いこと僕らと仕事をしているので、音楽が何を伝えようとしているのか感覚的に理解してくれる。「Swoon」のサウンドは何かを喚起するような響きを持っているので、アダムはその雰囲気を実に美しく解釈してくれたと思う。
Q:メイキングのビデオも見ましたが、女の子がずっと吊り上げられていて気の毒でしたね。
アダムのガールフレンドだよ。そうじゃなかったら、彼女は引き受けなかったと思う。
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