辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
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マンションに自転車の部屋を作った家

青い屋根の駅舎がかわいらしい東武東上線のときわ台駅。駅前から放射状に伸びる道路や並木道は、西洋の都市をモデルに整備されました。今回はそんな瀟洒な町並みが広がる板橋区常盤台の近くにあるお宅を訪ねます。
K邸は、築30年のマンションの1階です。こちらにお住まいのKさんご夫妻は以前、都内のマンションの6階で暮らしていましたが、自転車が趣味のご主人 は、毎回自転車を抱えて6階まで階段を上り下りせねばならず、大変な思いをされていました。そこで、自転車の出し入れがしやすい1階にあるこの家を購入。 さらに、室内に自転車のメンテナンススペースが確保できるよう、リモデルすることにしました。およそ100㎡の広さを570万円でリモデルし、趣味も存分 に楽しめるようになったアイデアをご紹介します。
ご主人が、自転車の出し入れやメンテナンスがしやすいよう、玄関からひと続きの広い土間を作りました。以前、部屋があった場所を土間にすることで、玄関か ら自転車を押しながら運べるようになりました。また、自転車の保管やメンテナンス、さらにはご主人のトレーニングスペースにもなっています。
玄関の左側にはご夫妻の寝室とクローゼットがありますが、これらの部屋は購入前に一度改修されていたため、そのまま残すことでコストを抑えました。
一方の右側には、リビングダイニングキッチンや水回り、書斎などが配置されています。土間の右側と左側のスペースをつなぐため、土間に飛び石をイメージした渡り廊下を配置し、空間につながりも持たせました。
キッチンには、壁向きのキッチンカウンターがありましたが、対面式のキッチンが欲しいという奥様の要望で、アイランド型の木のカウンターを新設しました。 そこにはめたガスコンロは、以前のキッチンで使われたものを再利用。以前のキッチンカウンターも、コンロ部分を埋めてそのまま残しました。既存のものをう まく使うことで、広い作業スペースを確保することができました。
趣味と快適さが両立し、ご夫妻そろって自転車でツーリングをすることが増えたとおっしゃるKさん。満足のいくリモデルで、趣味にも仕事にもますます充実した毎日を送られているようです。

Daigo Ishii Design
http://gallery-femte.com/