建物遺産~重要文化財を訪ねて~
バックナンバー
同志社(旧英学校、神学校及び波理須理化学校)
同志社大学は、「新島襄」が明治8年(1875)に創設した同志社英学校を前身とする。明治17年~10年の間に順次5棟建築された。いずれも重要文化財。京都の初期洋風建築の発展を知る上で重要な遺例。
彰栄館 :設計は米国人宣教師D・C・グリーン。煉瓦造2階建、煉瓦はイギリス積み、アメリカン・ゴシック様式。同校の中で最も古く、また市内に現存する最古の煉瓦造建築。
礼拝堂 :設計はD・C・グリーン。煉瓦造1階建、煉瓦はイギリス積み。外観はプロテスタントらしい簡素なつくり。内部はイギリスのヴィクトリアン・ゴシック様式で統一。
有終館 :設計はD・C・グリーン。煉瓦造2階建地下1階。図書館として建てられ、当初書籍館と呼ばれた。学校図書館としては当時日本一の規模。
ハリス理化学館 :設計はアレキサンダー・N・ハンセン。煉瓦造2階建、煉瓦はイギリス積み。新島の総合大学構想に賛同した米国人実業家J・N・ハリスが10万ドルを寄付。これを原資に建設。
クラーク記念館 :設計はドイツ人技師リヒャルト・ゼール。煉瓦造2階建、塔屋あり。ドイツ風ネオ・ゴシック様式。亡き我が子のメモリアルホールの建築を希望したB・W・クラーク夫妻の寄付による。