熱中世代 大人のランキング
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2015年8月2日
熱中ゲスト
女優 渡辺美佐子
舞台・映画・テレビで幅広く活躍する女優の渡辺美佐子さんをゲストに招く。代表作となった一人芝居「化粧 二幕」など命をかけて役柄と向き合い、歩んできた女優人生に迫る。
また、小学生時代に経験した太平洋戦争のこと、そして〝あの夏〟の悲劇を語り継ぐために30年にわたり取り組んでいる朗読への思いもたっぷりと聞く。
〝偶然〟から女優の道へ
歩んできた女優の道。その〝はじまり〟は高校3年生のときの俳優座養成所の受験だった。だが、そもそも渡辺さんはそもそも〝女優になりたい〟とは考えていなかったのだという。その少女が「俳優座」へ足を運ぶことになったのは一体なぜなのか。実はひとつのきっかけがあった。名女優として知られる渡辺さんの、少女時代の〝偶然〟の出来事とは。
20歳のとき、「ひめゆりの塔」で映画デビュー。ひめゆり学徒を演じた渡辺さんは、健康を損なってもおかしくなかったはずの、ある〝方法〟で役作りに臨んだという。渡辺さんを突き動かした思いに迫った。
代表作「化粧 二幕」と女優の信念
渡辺さんの代名詞ともいえる作品が、1982年の初演から28年間で648公演を重ねた井上ひさし作の一人芝居「化粧 二幕」。国内はもとよりアメリカやフランスでも上演し、絶賛された。井上ひさしさんが「にぎやかな一人芝居にしたい」と語っていたこの舞台に、渡辺さんはどんな思いで立ち、演じ続けてきたのか。また、女優として貫く〝信念〟を聞く。
戦時中の〝初恋〟と語り継ぐ〝戦争の悲劇〟
小学生時代に太平洋戦争を経験した渡辺さん。戦局が次第に激しくなってきた頃、通っていた都内の小学校に転校してきた一人の少年に心を惹かれたという。しかし、1年も経たないうちに少年は学校へ来なくなった。疎開したのか、ほかの学校へ転校してしまったのか・・・。再び会う事はなかった少年の悲しい最期を知るのは戦後30年以上経ってからのことだった。渡辺さんの〝初恋〟と戦争体験とは・・・。
そして、渡辺さんがライフワークとして取り組んでいるのが、広島、長崎に落とされた原爆で親や子どもを亡くした人たちの手記などの朗読。終戦40年の1985年から30年間続けている。番組では地元の高校生も出演するなど地域の人たちと作り上げるこの舞台を取材した。
戦争体験者である渡辺さんの戦後70年に対する思い、また〝語り継ぐ〟活動への思いとは・・・。
カルチャーランキング
行ってみたい「日本の城」
カルチャーセンターで、今、熱中世代のオトナに大人気の講座がある。「城めぐりの入門講座」だ。日本に2万5000あるとされる〝城〟にはそれぞれ異なる歴史があり、規模や構造、立地にも理由がある。そこで鑑賞のコツや予備知識を得て、城めぐりを〝生涯の楽しみ〟にしようという人たちが増えているのだという。
番組では熱中世代を対象に「行ってみたい城」をアンケート調査、ランキングで紹介する。果たして1位となった〝日本の宝〟はどこなのか。ランクインした城の見どころもたっぷりと・・・お楽しみに。
渡辺 美佐子さん
俳優座養成所3期生。
『ひめゆりの塔』(1953/今井正監督)で映画デビュー。
第9回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞した『果てしなき欲望』(1958/今村昌平監督)など多くの日活作品に出演。
1982年から2010年の28年間で通算648回、一人芝居「化粧」・「化粧 二幕」を上演。
1997年に紫綬褒章、2004年には旭日小綬章を受章。
映画出演は100本以上。