ボクらの地球
放送内容
神秘の水晶砂漠 大河アマゾンが育む奇跡
現地の言葉で"真っ白なシーツ"とうたわれる、ブラジル北東部に位置するレンソイス水晶砂漠。大西洋から少し離れた内陸に吹きだまる砂の一粒一粒は、ほぼ100%の水晶の結晶で、世界一細かく、世界一白いと言われ、世界に二つとない絶景を作り上げている。そんな水晶砂漠の雨季である1~6月に、沖縄県とほぼ同じ面積の砂漠に出現する無数のラグーン(池)は、エメラルドグリーンを基調として、光の加減によってそれぞれが異なる色で輝きを放ち、人々を魅了している。
しかし、そのラグーンの発生システムは、今も解明されていない。乾季には完全に乾いてしまうラグーンに育まれる魚を中心とした生態系。生物はどこから来て、どこに消えてしまうのか…? 広大な南米大陸の中に残された「謎」のひとつである。
番組では、近年、自然保護活動を積極的に始めている田中律子さんと共に、水晶砂漠に魅せられた研究者のフィールドワークに随行。そして、年々広がり続ける砂漠に住まいを奪われる危険にさらされながらも、その土地で生きることを決めた人々の不安の声に耳を傾けた。
大地と海による絶妙なバランスによって、水晶砂漠は作り上げられている。ブラジル北東部に位置する遠浅の大西洋が守る自然、アマゾンのジャングルにある水晶の原石が眠る場所…。研究者は、数万年の時を超えて磨き上げられる水晶の源流の一つではないかと推測されるクリスタル村を訪れ、地球が作り上げる奇跡のシステムと人間がどのように共生していくことができるのかを、現地調査を通して問いかける。