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五木寛之の百寺巡礼

五木寛之の百寺巡礼

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放送内容

「永平寺」(福井県)

都を後にした道元が、越前の深山幽谷に開いた永平寺(福井県)は曹洞宗大本山。樹齢数百年を超える杉木立が囲む堂宇には、道元の教えが息づきます。掃除が行き届いた伽藍はすがすがしく、常時200人以上の雲水が厳しい修行生活を送っています。坐禅はもちろん、日常生活そのものが修行だとするこの寺で、五木さんも精進料理をいただきました。食前食後に偈文を唱え、私語は厳禁。雲水と同じ作法に則って肉食を禁じた食事を噛みしめました。

「本山慈恩寺」(山形県)

寒河江川北岸の台地に佇む本山慈恩寺(山形県)は、三院十七坊からなる古刹です。開創以来、法相、真言、天台、修験道、時宗と各宗派が入り、現在は慈恩宗の本山。平安後期には摂関家藤原氏がこの地に持つ荘園の鎮守的な寺院として、京文化とも融合して隆盛しました。その後も時の権力者の庇護を受け、江戸時代の寺領は東北随一。壮大な茅葺き屋根を戴く本堂には都の仏師による平安・鎌倉期の優れた仏像群が安置され、寺の歴史を見守っています。