ザ・インタビュー ~トップランナーの肖像~
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12月20日(土)ゲスト:出口治明
60歳で生命保険会社を起業し上場した"還暦ベンチャー"、ライフネット生命保険会長・出口治明。
出口はサラリーマン生活を定年間近にやめ、戦後初となる、親会社に生命保険会社を持たない、独立系生命保険会社を立ち上げ注目を集める。そんな出口から、現代の社会に必要な生き方や50代からの起業の秘密を聞く。
出口は多様化する生き方が求められる現代を生き抜くため、「本当に必要なサポートとは何なのか」を追及し、その具現化を目指して活動を続けている。自らが広告塔となり、年間200回以上の講演を行う、そのパワーの源とは?老いてもまだ挑戦を続ける柔軟性に富んだその発想の原点に小島慶子が迫る。
"還暦ベンチャー"出口治明の信念は「若い世代が安心して子供を産み育てられる社会を作りたい」というシンプルなもの。その信念に基づき"インターネットで生命保険を売る"、"保険業界で唯一保険料の内訳を開示する"などこれまでにない新たな生命保険の形を生み出してきた。
出口は、大手生命保険会社で生命保険の基礎を学び、大蔵省(当時)の情報を集める「MOF担」を務めるなど、金融制度改革や保険業法の改正に従事してきたエリート社員だった。しかし順風満帆な人生に突如訪れた左遷。50代になると主要なポストからどんどん外され、55歳で子会社のビル管理会社へ出向…。これが切っ掛けで人生が急展開する。人生を変えた出口が考えたポジティブ思考とは?
生命保険会社を退社した出口は、自らの理想を実現させるべく、知人を通して出会った投資家のサポートで新たな生命保険会社を設立する準備を開始する。その時、出口が選んだパートナーは、親子ほども年の離れた「生命保険を知らない優秀なパートナー」だったという。
60歳を迎えた2008年、戦後初となる、親会社に生命保険会社を持たない独立系生命保険会社を立ち上げ、わずか3年10か月という異例の短期間で株式公開。多様化する現代社会のニーズを見事にとらえる、出口の考え方に迫る。
そんな出口のライフワークは、年間260回にも及ぶ公演活動、通称"出口行脚"
「10人集まれば無料でどこへでも話に行きます」というキャッチコピーで"ベンチャー論""働き方""歴史"など様々なテーマの講演会を実施。その講演会開催には、企業経営のための秘密があった。
「100年後に世界一の生命保険会社になる」という目標に向かってまい進する出口治明の魅力に、インタビュアー・小島慶子が独自の視点で迫る。
12月21日(日)ゲスト:角田光代
作家・角田光代。1990年、小説「幸福な遊戯」でデビュー。「対岸の彼女」での直木賞受賞をはじめ、数々の賞を受賞している。代表作は、ミリオンセラーとなった「八日目の蝉。」現在公開中の映画「紙の月」(宮沢りえ主演)も角田光代の原作である。執筆依頼はとどまることなく、現在の締め切りはエッセイも入れてひと月15本。数年先のスケジュールまで決まっているという。そんな角田光代の魅力とはいったい何なのか?10年以上も前からその文体に注目してきた「AERA」編集長・浜田敬子が迫る!
ミリオンセラーとなった「八日目の蝉」。なかでも注目されたのは冒頭の誘拐シーン。主人公の喜和子が、不倫相手の赤ん坊を誘拐するシーンだ。作家の池澤夏樹は「生理的な誘拐」と評した。まるで、ツバメの巣から落ちた雛を育むような誘拐。読者は誘拐犯に共感するという感覚を覚え、物語から離れられなくなる。「八日目の蝉」はどのようにして生み出されたのか?角田光代は「神聖視される母性」に疑問を持ったことが始まりと語る。その真意とは。
自らが角田光代の大ファンと語る浜田。その文章に強烈に引き寄せられ、新刊が出るのをいつも心待ちにしているという。その魅力を、「読んでいるもの自身の心を、まるで代弁してくれているかのようなリアル感」だと語る。なぜ、そんな文章が書けるのか?
幼稚園の〝ママ友〟たちを描いた「森の中の魚」を題材に迫っていく。
角田光代と浜田敬子はともに40代後半。同じ時代を生きてきた二人である。女性として、その結婚観をぶつけ合う。実は二人とも離婚を経験している。角田は、結婚には「保つための努力」が必要と語った。「手間(掃除や料理など)を五分五分にすることではない」とも。一人の女性としてたどり着いたホンネがそこに。
そして、作家としてあり続けるために自分に課していることとは?