ザ・インタビュー ~トップランナーの肖像~
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7月5日(土)ゲスト:大野和士
クラシックの本場、ヨーロッパの第一線で活躍する指揮者・大野和士。現在はフランス国立リヨン歌劇場の首席指揮者を務めている。大野は20年以上に渡る指揮者活動の中で、ドイツやベルギー、フランスで200年、300年を超す歴史を持つ劇場で音楽監督などを歴任してきた。 日本から来た大野の指揮が、耳の肥えた本場の聴衆を魅了する、その理由とは?大野がオーケストラをまとめあげるための、指揮術の秘話を披露する。
今や世界的な指揮者となった大野が、駆け出しの指揮者時代に経験した、忘れがたい出来事。大野がクロアチアの劇場の指揮者に就任していた当時、ユーゴスラビア連邦からの独立を巡って紛争に発展。危険な状況におかれていた市民。しかしその中で演奏を聴きに来る人々…。その時の聴衆の反応とは?その経験から大野が感じてきたもの、大野が信じる音楽の力とは?
そして大野は、間近に迫る日本でのオペラの凱旋公演に、亡き母への思いがあることを明かす。更に、大野が指揮者として自らに求めるもの、最終的に目指すところとは?
インタビュアーは落語家の春風亭小朝。自らオーケストラを指揮、コンサートをプロデュースした経験を持つ、落語界きってのクラシック通として知られている。音楽に精通する小朝が、独自の目線で世界のマエストロ・大野和士の素顔に迫る。
7月6日(日)ゲスト:葉加瀬太郎
昨年、自身初となるワールドツアーを敢行、大成功をおさめたヴァイオリニストの葉加瀬太郎。クラシックとポップス、ロックなどを融合させた独特の音楽で、世界中の人々を魅了し続けている。 また、5月には能楽師・梅若玄祥とのコラボレーション公演を行うなど、幅広いジャンルで活躍している。
母校・東京藝術大学で行われた今回のインタビュー。小島慶子が、その音楽の魅力、また女優・高田万由子との夫婦生活などプライベートについても迫る!
大阪の千里ニュータウンで生まれ育った葉加瀬太郎。「家にピアノは置けないからヴァイオリンにすれば」と父親からすすめられ、4歳から始めた。しかし、団地の近所迷惑にならないように練習は夜の9時まで。その後で夕飯を食べるという生活をずっと続けたという。
東京藝術大学時代、ほかの学生がやっていたパンクバンドを聴いて衝撃を受けたという葉加瀬。その後、のめりこむようにパンク・ロックを聴き、在学中の1990年、クラッシックとポップスを融合させた音楽を演奏する「クライズラー&カンパニー」のヴァイオリニストとしてデビュー。 ソロになってからは、セリーヌ・ディオンと共演するなど、活躍の場を広げていった。
妻の高田万由子は、「クライズラー&カンパニー」のファン。それがきっかけで結婚に至ったという。今では、葉加瀬の「最初の聴衆」。家で練習中に、様々な指摘を受けるという。 2007年、家族を伴ってロンドンに移住した葉加瀬。それは、一から練習し直すためだったという。順風満帆に見える葉加瀬に、一体何があったのか?その胸の内を聞く。
60歳までに、ブラームスのソナタを、自分が納得行くように弾けることを目標にしているという葉加瀬。インタビュー本番中に、特別に、そのソナタを演奏。まだまだ、目指すところは高いと語った。