中国神秘紀行
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知られざるミャオ族の奇祭 ~貴州省~
今回は、中国南部の山岳地帯の貴州省です。17の少数民族が暮らすこの地域で最大の人口を誇るのがミャオ族です。ミャオ族といえどもおよそ160の部族があり、その中でも知られざる民族とされるのが「錦鶏ミャオ族」です。
貴州省の省都・貴陽から東へおよそ270kmの山奥に暮らす錦鶏ミャオ族の麻鳥(マーニャオ)という村を訪れます。一体、彼らは秘境ともいえる山岳地帯でどのような暮らしをしているのか?錦鶏ミャオ族とは、どんな民族なのか?その暮らしぶりを見つめてゆきます。
棚田が続く山間に錦鶏ミャオ族の村があります。村の中に足を踏み入れると女性たちは藍色の民族衣装に独特の大きな髪型をしています。なんとものどかな村ですが、錦鶏ミャオ族の「錦鶏キンケイ」という鳥に深く関わりがあるといいます。キンケイは、金と紅色の艶やかな姿と長く美しい尾で知られる野鳥。
この野鳥と村人の深い関係とはなんでしょうか?
一軒の家を訪ねました。女性達は機織り機で自分たちの衣服を作ります。
独特の文様は自然の草花をモチーフにしたデザインで美しいのです。ちょうど今は棚田の稲が実り、収穫の季節。村人は、総出で稲刈りに向かいます。
しかし、稲刈りは実にのんびりとおだやかな時間の中で行われていました。
時には、笛を吹き鳴らし若い女たちは、歌を口づさみ、時には男女の恋を語らう場であったりします。
村人は、代々自分たちの財産を守り伝えてゆくためあるものを大変貴重に扱います。それは「銀」です。ミャオ族の村には、どこでもひとりは銀細工の職人がいます。その精巧で緻密な技術で、華やかな銀細工を作り上げのです。
それは、ほとんどが女性の装飾品で、髪飾り、首輪、腕輪、指輪、どれも美しいのです。
この銀細工の職人が一番忙しいのがこの季節。そう秋を迎え収穫が終わりを迎える頃、盛大な収穫祭が行われます。伝統の祭りの様子を紹介してゆきます。
錦鶏ミャオ族の若い女性は、まるでミニスカートのような衣装を身につけ大胆に踊ります。衣装も踊りも実はキンケイと深い関係があるのです。
年に一度の収穫祭、中国各地から人々が訪れるほど祭りは華やかさで溢れます。
同時にこの季節に多いのが結婚の儀式。伝統的な結婚の儀式を紹介してゆきますが、まるでひと昔の日本のような光景に出会い、親近感を覚えるのです。ここにも、日本文化の原点があるのかもしれません。
初回放送:2008年12月18日