いまはもうフェラーリを去ってしまったモンテゼーモロだが、92年に社長に抜擢されたこの人、70年代にはフェラーリF1の監督を務めた(ニキ・ラウダの全盛期だ)人物だけに、やることは派手だった。エンツォ・フェラーリの晩年(87年)に登場したあのF40からまだ8年しかたっていない95年に、今度はF50と名付けた特別なフェラーリを発表してしまったのだ。1100台以上と言われるF40に対して、そのF50は結局、349台しか造られなかったようだが、F1由来とされるV12エンジン(5バルブ)はさすがに魅力的だ。96年1月、我われは日本国内でそのテストを実現させたのであった。
登場車種:FERRARI F50