世界の名画 ~美の迷宮への旅~

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ストーリー

もうひとりの印象派 カイユボット
「床の鉋かけ」

番組名

「床の鉋かけ」。19世紀後半に活躍した画家、カイユボットの代表作です。
当時、フランスに西洋絵画の新たな潮流が生まれていました。印象派です。モネ、ルノワール、ドガ、シスレー、ピサロ、セザンヌなど新進気鋭の画家たちが絵画に革新をもたらしたのです。カイユボットも印象派画家の一人として、彼らと行動を共にしました。しかし、他の印象派画家に比べ、カイユボットは長らく画家として正当な評価を得ていなかったのです。それは一体、何故でしょうか?
知られざる印象派画家、カイユボット。しかし、計算され尽くした空間構成、確かな筆致は、同時代に生きた画家の追随を許さないほど優れています。カイユボットが描いた傑作の数々を紹介します。
近代化が進むパリの街並みを光溢れる繊細な筆致で捉えたカイユボット。彼は移り変わる時代の中で逞しく生きる人々の姿もカンヴァスに写し取っていきました。カイユボットがとりわけ注目したのが、労働者の姿です。
画家は彼らをどんな視線で見つめていたのでしょうか?そして、自身はどんな人生を歩んだのでしょうか?
パリに生まれたカイユボットは晩年、郊外に住まいを構えます。都市風景と共に画家を魅了したのが、美しい水辺や色とりどりの花が咲き誇る景色でした。友人のモネやルノワールが描いた水辺の風景。カイユボットはそれをどのように描いたのでしょうか?
カイユボットが印象派の発展に寄与した多大な功績、そして今、再び脚光を浴びている理由とは?謎多き画家、カイユボットの人生と斬新かつ大胆な構図の名画をヒントに紐解いていきます。