世界の名画 ~素晴らしき美術紀行~
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フェルメールとレンブラント 究極の光を求めて…オランダの旅
17世紀。芸術の中心はイタリアでもフランスでもなく、オランダにありました。
フランス・ハルスやロイスダールなど、後世にも大きな影響を与えた画家が誕生し、「オランダ絵画黄金時代」と呼ばれています。
その中で、絵画史に燦然と輝く二人の巨匠がいます。レンブラントとフェルメール。
強烈な光で、作品の主役を劇的に浮かび上がらせ、世界三大名画の一つ「夜警」をはじめ、いくつもの名画を残したレンブラント。
そしてフェルメールは、当時のオランダの日常の風景を描き、そこに暮らす人々を独特の「柔らかい光」で包み込みました。
二人の巨匠をつなぐ「光」を求め、オランダの旅へ出ます。
レンブラントが活躍したオランダの首都アムステルダムでは、色鮮やかな花市場などを巡りながら、昨年新装されたばかりの美の殿堂「アムステルダム国立美術館」へ。そして、レンブラントの家や、アムステルダムの人々が憩う画家の名のついた広場へ赴き、彼の足跡を辿ります。そこで出会うレンブラントの名画「ユダヤの花嫁」。この作品から見えてきたのは、レンブラントの家族に対する「愛」だったのです。
さらに旅は、フェルメールの故郷デルフトへ。生まれてから死ぬまで、ほとんどデルフトを出ることがなかったというフェルメール。
彼の生まれた家や、フェルメール作品から飛び出してきたようなパンを売っているお店を巡りながら作品を鑑賞すると、17世紀オランダに息づいていた生活の温度までも伝わってくるようです。
そしてフェルメールの風景画の傑作「デルフトの眺望」。そこに描かれた街を旅していくと、故郷に対する巨匠の大きな「愛」がみえてきました。
オランダ絵画黄金時代に生き、西洋絵画史に重要な意味をもつ二人の巨匠。彼らをつなぐ「光」を求めて暮らした街を旅すると見えてきたのは、家族、そして故郷に対する大きな「愛」だったのです。