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ストーリー

キャプテン・クックに挑戦!新エンデバー号の大航海
4 過去への旅 トレス海峡~ニューギニア沖

キャプテン・クックのエンデバー号を復元し、18世紀の航海を再現するシリーズ。第4夜である今回は、現代のエンデバー号の航海やその生活の様子を中心に紹介する。
新旧のエンデバー号は、ニューギニアとオーストラリア間のトレス海峡を抜け西に向かう。クックのエンデバー号の航海は、アポロの月面着陸よりも至難の業であったと語られる。クックのエンデバー号と同じように現代のエンデバー号も天体観測に基づいた航法で航行し、釣りをし、食事をし、時間を計測する。
船の速度の単位、「ノット」の語源となった、ロープの結び目(ノット)を使った速度の測定方法をはじめ、当時の航法が分かりやすく紹介される。現在のエンデバー号が当時の海図上では山の上にあたる場所を航行していることが示される場面もあり、いかに海図が不正確で、情報の限られたクックの航海がいかに困難だったかが、アポロ計画と比較して語られるのが面白い。また、クルーたちのリラックスした日常の姿に、この船上の明るさや活気が見て取れる。

新エンデバー号には当初3名の歴史家が乗り組んでいたが、2名が下船し、1名しか残っていなかった。新旧のエンデバー号は、クックがその存在を明らかにしたニューギニアとオーストラリア間のトレス海峡を抜け西へ向かう。船の上での時刻は、太陽が最も高い位置にある正午を基準に、30分の砂時計を繰り返し使って計測。速度は、ロープに結んだ木片を水面に流して測定する。船の現在位置を知るには、緯度と経度を測らなければならない。緯度は太陽の角度を測れば容易に判明するが、クロノメーターがない時代の経度の測定方法は、月の位置から割り出す複雑なものだった。航海士たちは慣れない航法に四苦八苦するも、無事、計算通りにニューギニアの島影を見つけ喜ぶ。 一方、甲板では、クックの時代と同様に釣りが行われる。数匹の大きな魚が釣り上げられ、毎食、塩漬けの牛肉に飽き飽きしていたクルーたちは、久しぶりの新鮮な魚に舌鼓を打つ。
しかしこうして順調な船旅を続ける彼らに、突然、ニューヨークの同時多発テロのニュースが伝えられるのだった…。