BBC地球伝説

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ストーリー

太陽と地球に隠された秘密

地球の生命は、太陽のエネルギーによって育まれている。太陽の内部はどうなっているのか、光はどのように生み出されるのか、美しいオーロラや皆既日食はどのようにして起こるのかなど、BBCのプレゼンターが、世界各地を巡りながら、私たちに身近な太陽の知られざる姿と地球に及ぼす影響について、さまざまな観点から解き明かす。
人工衛星がとらえた太陽の最新画像から、現在は、太陽の活動は最も盛んな時期に入っていることが明らかになる。核融合反応施設で、光を人工的に作り出す実験を見学し、太陽の光ができる仕組みを理解する。太陽の活動が活発になると、大量の電磁波を含む「太陽嵐」が発生したり、表面に黒い斑点、「黒点」が現れたりする。まれではあるが、「太陽嵐」が地球にやって来ると停電を引き起こすことがある。その発生を予報する宇宙天気予報センターや太陽の活動と密接な関係のある「黒点」を観測する天文台を紹介し、太陽の活動について紹介。またオーストラリアでは皆既日食、スウェーデンでは「太陽風」が生み出すオーロラを観察し、なぜその現象が起こるのか、その謎に迫る。

1億5000万キロかなたにある太陽は、地球の生命にとってなくてはならないもの。太陽は11年周期で活動し、光や熱だけでなく、放射線や電気を帯びた気体を宇宙に放っている。私たちのエネルギーの源である太陽の光はどのように作り出されるのか、美しいオーロラや皆既日食などの現象はなぜ起こるのか。その謎を解くため、BBCプレゼンターのケイト・ハンブルとヘレン・チェアスキが世界的に有名な太陽の研究所や天文台を訪れ、太陽と地球のかかわりに迫る。
ケイトはイギリスの研究所を訪れ、最新の衛星画像から、現在は太陽の活動が最も活発な時期にあることを知る。それを肉眼で確かめるため、オーストラリア北東部のケアンズに飛び、皆既日食を観察する。
そもそも太陽光はどのように生み出されるのか? ヘレンはそれを理解するため、アメリカに飛び、レーザーの核融合施設で、太陽の光を再現する実験を見学する。実際の太陽では、核融合反応によって生み出された光が、何万年もかかって太陽の表面に出ると、その後わずか8分間で地球に届くという。
太陽からは常に磁気と電気を帯びた「太陽風」が吹いている。それが地球の大気とぶつかると美しい光を放つオーロラ現象となる。その秘密に迫るため、ケイトはスウェーデン北部のラップランドに出かける。
「太陽風」が激しくなると「太陽嵐」が発生し、大量の電磁波と放射線が宇宙に放たれる。まれではあるが、その電磁波が地球までやって来ると、停電を引き起こすこともある。そのためアメリカの宇宙天気予報センターでは、「太陽嵐」の発生を予測し、電力会社などに伝えているという。
太陽の活動が激しくなり、表面の温度が乱れると、温度の低い部分が黒い斑点、「黒点」となって現れる。アメリカにある世界最大の太陽望遠鏡の観測データによれば、過去10年ほどその数が減少しているため、太陽の活動は、長期的には静かになる時期に向かっているのかもしれない。350年前、欧州や北米が、気温が著しく低下する小氷河期に見舞われた時には、太陽の黒点が、約70年間にわたりまったく現れなかった。
世界各地を巡りながら、私たちに身近な太陽の知られざる姿と地球に及ぼす影響について、さまざまな観点からわかりやすく解き明かす。