BBC地球伝説

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ストーリー

アポロ11号 ― 人類初 月面着陸の裏側とは?
前編 人類、月を目指す

1969年7月、史上初めて人類を月面に到達させた「アポロ11号」。その船長を務め、月面着陸について「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大いなる飛躍である」という名言を残したニール・アームストロング氏が、2012年8月、82歳でこの世を去ったことは記憶に新しい。
8日間にわたるアポロ11号のミッションと、ロケット打ち上げに至るまでの数年間のエピソードを、当時の映像と再現ドラマを交えながら、臨場感たっぷりに伝えるドキュメンタリードラマ。前・後編でお送りする。3人の宇宙飛行士たちが未確認飛行物体らしき光を目撃したエピソードや、フェルトペンを使ってエンジントラブルを乗り越えたエピソードなどは、まさに"事実は小説よりも奇なり"といえるだろう。
前編は、ニール・アームストロング、マイケル・コリンズ、エドウィン・オルドリン(通称バズ)の3名が、訓練生の中から乗組員に選ばれ、月へ向かって飛び立つところまでを描く。3人の内面や人生をさまざまな角度からとらえ、宇宙飛行士同士の対立や友情を、きめ細やかに描く。

1962年、ケネディ大統領が1960年代のうちに人類を月に送ることを表明。厳しい訓練や適性検査を突破した精鋭たちが、ヒューストンの有人宇宙センターに集められる。後にアポロ11号の乗組員に選ばれることになるニール・アームストロング、マイケル・コリンズ、エドウィン・オルドリン(通称バズ)の3名も、その中にいた。
1966年、オルドリン夫妻をバズの両親が訪ねてくる。宇宙飛行士たちは皆、近所に住み、家族ぐるみの付き合いをしているが、実は、お互いに強烈なライバル心を抱えていることが、彼らの会話からうかがえる。
1967年、アポロ1号で事故が発生。3人の宇宙飛行士が犠牲になる。同僚の飛行士やその妻たちは、それぞれの思いを抱えてこの悲劇と向き合う。
1968年、コリンズが背中の手術を受ける。彼はバズに励まされ、宇宙飛行士への復帰を果たす。その年の12月、アームストロングは初の月面着陸に挑むよう内示を受ける。さらに、気難しいバズをメンバーから外すよう打診されるが、アームストロングは首を縦に振らない。
1969年7月16日、見事、乗組員に選ばれたアームストロング、コリンズ、バズの3名を乗せたアポロ11号が、人類初の月面着陸を目指し、宇宙へと旅立った。
アポロ11号の打ち上げから3分。1段目のロケットを切り離した乗組員たちは、無重力状態や宇宙から見る地球の眺めを楽しむ。打ち上げから2時間42分。ロケットは最後のエンジンを点火し、11号は、月へと向かう軌道に入った。
打ち上げから3日目、3人は正体不明の発光体を発見する。バズは報告すべきだと主張するが、結局、3人は何も見なかったことにしてしまう。
打ち上げから4日目、ついに月を周回する軌道に入る。3人は月の巨大なクレーターや、月から見た地球の美しさに感動する。
月面着陸の瞬間は、すぐそこまで迫っている…。