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神秘の大宇宙 Episode 4 光の謎
太陽系を解説した「神秘の太陽系」で、案内役を務めた物理学者ブライアン・コックス教授によるシリーズの第2弾。今回は、宇宙に関する数々の謎に迫る。
第4回のテーマは、“光の謎”。はるか彼方から届き、私たちと宇宙を結びつける光の謎を探っていく。ブライアンは、「私たちが、今、目にしている星の光は、過去のものだ」と説明する。例えば、今見ている太陽は、8分前の太陽。なぜなら、太陽は地球から1億5千万Km離れていて、光は1秒間に30万Kmしか進まないからだ。中には何億年もかけて宇宙を旅し、地球に光を届ける星もある。「地球にたどり着いたそれらの光によって、宇宙の歴史を知ることができる」と、ブライアンは話す。
ブライアンは、「宇宙全体を理解するには、光の特性を理解する必要がある」と説明。最初に、エジプトのカルナック神殿を訪れた。この神殿は、太陽神をあがめるためにつくられた。1年に1度、冬至の日にだけ、神殿の2つの柱の間から日の出が見られるよう設計されているのだ。冬至の日の朝、太陽の光が神殿の奥まで一直線に届く仕組みになっているのである。ブライアンは、「この神殿は、昔から光が人間の生活の中心であったことを示している」と語る。
続いて、ブライアンは音速を体感するため戦闘機に乗り込む。そして超音速で飛びながら、光の速さによって、星との距離や時間を計ることができると説明する。光は1秒間に30万Km進む。中には何億年もかけて宇宙を旅し、地球に光を届ける星もある。地球にたどり着いたそれらの光によって、宇宙の歴史を知ることができると、ブライアンは語る。
最後に、ブライアンはカナダのロッキー山脈を訪れる。そこで発見されたバージェス頁岩(けつがん)から、古代生物の化石が見つかった。それを調べたところ、その生物に目のようなものがあったことが分かったのだ。それらの生物は、光を利用して獲物を見分けた最初の捕食者だったのである。それをきっかけに、生命は複雑に進化していったのだ。
ブライアンは、「何千年も前から私たちが頼ってきた光は、宇宙の神秘を解き明かす案内役でもあるのだ」と締めくくる。