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ストーリー

密着!知られざる 野生のサルたち
チンパンジー~ボスの条件

著名な霊長類学者シャーロット・ウーレンブロックが、人間に最も近い4種類の霊長類を至近距離から観察し、その生態を解き明かしていくシリーズ。今回はウガンダの森で、ソンソ集団と呼ばれるチンパンジーの群れに密着する。凶暴なボス、ニックの元で群れが団結力を欠く中、彼らの縄張りは2つのライバル集団に脅かされつつあった。
一方でシャーロットは、多くのチンパンジーがワナの犠牲となる現実を目の当たりする。そして、広大な森でのエサ探しがいかに大変かを実感する。地上30メートルにある巣への接近も試みる。 ある日、群れのオス同士で争いがぼっ発。ニックが群れに2頭しかいないボーバとムザを力で押さえ込もうとするが失敗する。しかし、その後ニックは変わり始める。仲間に気を遣い、獲物を分け与え、さらには群れの先頭に立ち、侵略をもくろむライバル集団を見事に撃退したのだ。彼が真のリーダーになる日は近いかもしれない。

シャーロットは、ウガンダの中央部に位置するブドンゴの森でソンソ集団と呼ばれるチンパンジーの群れに密着する。まず注目したのは、群れのボスであるニック。彼は凶暴で、仲間から信頼を得られずにいた。群れに2頭しかいないオスのボーバとムザも、ニックと距離を置いている。内部に緊迫した空気が流れる一方で、彼らの縄張りはほかの2つのライバル集団に侵略される危険性をはらんでいた。問題はそれだけではない。群れのおよそ3分の1が人間の仕掛けるワナの犠牲となっていたのだ。シャーロットはパトロール隊に同行し、ワナの恐ろしさを目の当たりにする。また、シャーロットは広大な森の中を歩きながら彼らのエサ探しがいかに大変か身を持って知り、地上30メートルの高さにある巣へも接近を試みる。
観察も終盤に入った頃、ソンソ集団のオスたちが一触即発の危機を迎える。服従の意思を示さないボーバとムザを、ニックが力で押さえ込もうとしたのだ。ニックの前のボスは頭が良く、政治的な駆け引きを心得ていたという。シャーロットはニックにもその手腕が必要だと感じる。結局、ニックの試みは失敗したが、その後、ニックは変わり始める。ボーバに気を遣ったり、狩った獲物を皆に分け与えたりするようになったのだ。
その矢先、縄張りの侵略をもくろむライバル集団との抗争がぼっ発。しかし、ニックは群れの先頭に立ち、見事これを撃退する。彼が真のリーダーとなる日は近いかもしれない。