BBC地球伝説

  • トップページ
  • 歴史
  • 自然
  • 紀行
  • 文化

ストーリー

ヨーロッパ~時空を越える驚異の大陸~
1 ヨーロッパ大陸の誕生

地球の北半球に位置するヨーロッパ大陸。この巨大な大陸は、5億年前、南極の近くに離ればなれの状態で存在していた。では、ヨーロッパ大陸は、どのようにして現在の姿になったのだろうか? 5億年前の地殻変動、3億年前にヨーロッパを覆い尽くした熱帯雨林、そして2億年前に大陸を支配した恐竜。ヨーロッパ大陸が誕生(完成)するまでの5億年にわたる壮大な物語が、ダイナミックなCG映像によって鮮やかに甦る。

現在、ヨーロッパ大陸には多くの都市が存在し、7億人もの人々が住んでいる。この大陸が今の姿となるまでには、何億年もの長い年月をかけた壮大な物語があった。
今からおよそ5億年前、ヨーロッパは一つの大陸ではなく、離ればなれの状態で南極の近くに位置していた。離ればなれの陸地は、地下を流れるマントルに引きずられて少しずつ移動し、やがて衝突した。そうやって何百万年もかけて移動と衝突を繰り返した結果、陸地がつながり、一つの巨大な大陸が誕生したのである。そして、この時の衝突で、カレドニア山脈やウラル山脈が生まれた。 ヨーロッパ大陸はその後も移動を続け、3億年前には赤道付近に達する。赤道付近の暖かく湿った気候のもと、世界最初の森が生まれ、その森は、やがて大陸全体を覆い尽くした。
しかし、その巨大な熱帯雨林は、2億5千万年前にはヨーロッパから姿を消すこととなる。その頃、地球上に存在していた全ての大陸が一つになり、"パンゲア大陸"と呼ばれる、とてつもなく巨大な大陸が誕生した。そのパンゲア大陸の一部となったヨーロッパ大陸は、海から遠く離れ、雨も降らなくなり、熱帯雨林は全て枯れ果ててしまったのである。

何千万年もの間、砂漠と化していたヨーロッパ大陸に劇的な変化が訪れたのは、およそ2億年前。パンゲア大陸が分裂を始め、ヨーロッパに再び海が誕生した。命を吹き返したヨーロッパ大陸。やがて、恐竜による支配が始まる。そんな中、移動を続けていたヨーロッパ大陸は、現在の北アメリカに当たる部分を切り離し、その結果、大西洋が誕生した。
およそ6500万年前。ユカタン半島に隕石が衝突し、その影響で恐竜は絶滅する。その代わりに地上で繁栄したのが、ほ乳類である。
何億年もかけて少しずつ形を作ってきたヨーロッパ大陸。その完成が近づいていた。ヨーロッパ大陸を最終的に完成させたのは、アフリカ大陸による圧迫であった。アフリカ大陸による圧迫で、ピレネー山脈、カルパチア山脈、アルプス山脈が誕生したのである。
そして、550万年前に地中海が誕生し、ヨーロッパの南の境界線が形作られた。これが、ヨーロッパ大陸形成の最終段階となる。
番組では、ヨーロッパ大陸が完成するまでの5億年にわたる壮大な物語を、最新のCGを駆使した素晴らしい映像によって再現。息を飲むようなその映像からは、自然の持つ圧倒的な力を感じることができる。