BBC地球伝説
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「アッテンボローの地球は今…
第2回 なぜ危機は起きたのか」
生き物の知られざる生態を追った数々のドキュメンタリー番組や著書で、世界的に著名なデイビッド・アッテンボローが、21世紀の地球が瀕している危機について、興味深い動植物の映像と共に考えるシリーズの第2回。
現在地球に生息している生物の多様性が今、脅かされている。このままいけば地球は恐竜が滅んだときのような「大規模な種の絶滅の時代」に突入してしまうという。今回は、地球をそのような危機的状況に追い詰めた、人類の5つの活動について考察する。
人類が今までに名付けた種は150万種。現在、地球には1億種の生物が生息しているという。そうした生物の多様性が脅かされ、このままいけば地球は「大規模な種の絶滅の時代」に突入してしまうという。今回は、地球を危機的状況に追い詰めた、人類の5つの活動について考えていく。
まずは熱帯の楽園ハワイ。実は、この島に元々生息していた動植物の多くがすでに絶滅し、人間が持ち込んだ外来種がはびこっているという。そして、ゾウやキリンの群れで旅行者を引きつけるアフリカ。人はなぜアフリカに行くのか? アフリカ以外の大陸では、そうした大型動物がほとんど絶滅してしまったからである。大型動物が他の地で絶滅した原因は、古代の人類が狩猟をし過ぎたためだという。アフリカで発祥した人類は、世界に広がっていく頃にはすでに優れたハンターになり、動物を大量に捕獲し過ぎてしまった。最初の人類が徐々に狩猟技術を発達させていったアフリカでは、唯一、大型動物たちが人類の恐ろしさを学ぶ時間が十分にあったのである。人類が過剰採取する傾向はテクノロジーの進歩とともに加速化していった。こうした過剰採取が、地球を追い詰めた人類の活動の第1である。
以下、外来種の持ち込み、生物の生息地の破壊、生息地のアイランド化、そして地球温暖化に象徴される環境汚染が、生物多様性を破壊する人類の活動として、さまざまな動植物の不思議な生態と共に語られる。深刻なのは、この人類の5つの活動がもたらす環境破壊のスピードである。恐竜時代の終えんなど過去の「大規模絶滅の時代」は数千年をかけて起こった。しかし、現在の状況がこのまま続けば、人類が新たに迎えようとしている種の大規模絶滅時代は、今後100年で起こると警告される。