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ストーリー

アニマルジャーニー ~動物大紀行~
3 クジラ 海の旅

過酷な自然環境の中で、さまざまな生き物が、熾烈な生存競争を行いながら食糧を求めて大移動していく壮大なドラマを描いたアニマルジャーニー。シリーズを通じて、厳しい自然環境の中を生きる野生動物たちの美しさと厳しさを伝えていく。
シリーズ3のテーマは、コククジラ。BBCの人気リポーターで獣医の資格を持つスティーブ・レナードが、メキシコ沖から、カリフォルニア半島、アメリカ西部沖、カナダ西部沖を通過し、アラスカ沖(アメリカ)のベーリング海まで、コククジラ母子の命懸けの旅を追いかける。

コククジラは、回遊して生活し、成熟するとオスで13メートル、メスで14メートルにもなる。そしてコククジラは、生まれたその年から、往復1万9000キにも及ぶ移動を毎年繰り返す。その旅路は超大型哺乳類であるクジラにとっても過酷なもので、生後一年以内に、コククジラの半数以上が命を落としてしまうほどである。
メキシコ沿岸にある、珊瑚礁に囲まれた海で、コククジラが生後間もない子供のクジラを育てている。しかし、この海には餌が豊富にない。そのため、母親は子供を連れて、片道1万キロにも及ぶ旅に出なければならない。この北上する旅の間、母親は子供の面倒を見続ける。ただし子供のクジラが母親から学べるのは、この旅、一度きりだ。子供のクジラはこのたった一度の旅で、回遊するルート、天敵から身を隠す方法、餌が豊富にある場所など、生きる術を全て覚え、母親と離れた行動に備えなければならない。
移動中のコククジラ母子が野生を剥きだしにしたシャチの群れに襲われる。クジラといえども、凄まじい生存競争が存在するのだ。生後一年以内に、コククジラの半数以上が命を落とす厳しい現実もカメラは写し出していく。