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ストーリー

アニマルジャーニー ~動物大紀行~
2 カナダ 北上の旅

アニマル・ジャーニーシリーズでは、過酷な自然環境の中で、さまざまな生き物が、熾烈な生存競争を行いながら食糧を求めて大移動していく姿を取り上げる。生き物の驚異的な環境適応能力、人間と同じく必死に子育てをする姿、また厳しい環境の中で力尽きていく動物たちの姿を追いながら、普段我々が目にすることのない、動物たちの命懸けの壮大なドラマをお送りする。
番組ナビゲーターは、BBCの人気リポーターで獣医の資格を持つスティーブ・レナード。スティーブたちはテーマごとに動物からターゲットを決め、衛星からその位置を割り出せるように発信機を取り付け、地上、空、海から、その動物の足取りを追いかけ、生きるために大移動していく動物たちへの畏敬の念と、その動物たちを包み込む大自然の感動を描く。シリーズを通じて、厳しい自然環境の中を生きる野生動物たちの美しさと厳しさを伝えていく。
シリーズ2のテーマは、シカ科の動物・カリブー。スティーブは、カリブーの群れの中の1頭のメス、身重のクローディアに発信機を取り付け、氷点下40度の中を、犬ゾリや飛行機を使って追跡していく。

カリブーは陸上に暮らす動物の中で最もエネルギー効率が高いといわれ、一日に50キロ移動することもある。カナダ北部のユーコン州には、研究者たちが"ポーキュパイン"と名付けた、12万頭のカリブーの群れが存在する。"ポーキュパイン"は、はるか彼方、アラスカ州(アメリカ)の北極圏野生生物保護区を目指し、700キロを北上する旅に出発しようとしていた。
なぜ、カリブーはこの長い距離を移動するのだろうか? それは、子育てと関係がある。カリブーのメスは秋に身ごもり、7ヵ月後の春に出産する。そのため、冬眠していた天敵が活動を活発化させる春になる前に、安全と豊富な食糧を求め、移動するのだ。
今回スティーブは、新しい命を迎えるために、過酷な自然環境を700キロに渡って移動する一頭のメスのカリブー・クローディアに発信機を取り付け、猛吹雪に耐え、氷が融け始めた危険な川を渡り、オオカミやクマの脅威から逃れ、出産し、子育てをする姿に迫る。
弱ったカリブーに狙いを定め、襲ってくるオオカミ、数十万頭のカリブーの群れが原野を駆け抜ける壮大な光景、手付かずの美しい自然が残る北極圏など、躍動する生命を余すところなくお届けする。