BBC地球伝説

  • トップページ
  • 歴史
  • 自然
  • 紀行
  • 文化

ストーリー

地下に眠るローマ帝国
~最新テクノロジーでよみがえる~ 前編

ローマ帝国は、長きにわたり広大な領土を支配した。果たして、どのようにして巨大な帝国を治めていたのか? その謎を解き明かそうと、宇宙考古学の第一人者サラ・パーカック博士が、人工衛星が撮影した画像を分析し、地下に埋もれている遺跡の場所を割り出す。そしてイタリア、ルーマニア、中東、アフリカ北部を訪れ、実際に遺跡を調査。見つけ出された遺跡をCGによって再現し、当時の様子をリアルに伝える前・後編シリーズ。博士は、衛星の画像を解析し、地中に埋もれた古代の遺跡を見つけ出す宇宙考古学の第一人者だ。
地下に眠っているローマ帝国時代の遺跡が、最新のテクノロジーによって次々と見つけ出される。歴史を書き換える新たな発見も。前編では、訪れたイタリア・ローマで、ローマ帝国時代に栄えた港ポルトゥスから、食糧の倉庫をはじめ、ローマに通じる運河や街道の遺跡を発見。さらに港周辺では、円形闘技場の跡も見つかった。また、続いて訪れたルーマニアでは、ローマ軍が造った世界で最も長いアーチ橋の土台、防衛のための壁、兵士が駐屯していた施設を探し出した。ローマ軍がその地域を占領し、反乱を抑えるために築いたものである。

考古学者サラ・パーカック博士は、人工衛星が撮影した画像を分析しながら、ローマとルーマニアで遺跡を調査する。博士は、衛星が撮影した画像を解析し、地中に埋もれた古代遺跡を見つけ出す宇宙考古学の第一人者。エジプトでは数々の遺跡を見つけ出した。今回は、地下に眠るローマ帝国時代の遺跡の調査に挑戦する。
最初に訪れたイタリア・ローマでは、古代ローマ時代に最も栄えた港ポルトゥスについて、長年研究を続けている、サイモン・キイ博士の助けを借りながら、食糧の倉庫や運河の跡を発見。当時の港をCGで再現し、この港の構造と役割を推測していく。
続いて向かったのはルーマニア。歴史家ダン・スノーが同行する。人工衛星は川の中の画像を撮影することができないため、スノーがドナウ川に潜水し、世界で最も長いアーチ橋の土台を確認する。その土台のデータをもとに、アーチ橋をCGで再現。この橋は、かつてローマ軍が現在のルーマニアを領土としていたダキア王国を滅ぼすために造ったものだと思われる。
さらに、ローマ軍が占領したダキア王国をいかに治めたのかを知るため、博士はダキアの森の中に眠る遺跡を、レーザー光線を使ったシステムで見つけ出す。CGによって再現されたのは、ローマ軍が駐屯するための巨大な施設だった。ローマ軍は占領後、この施設に駐留しながら反乱を抑え、平和を保つ努力をしていたことが明らかになる。
サラ・パーカック博士は再びローマに戻り、サイモン・キイ博士と共に、人工衛星の画像からもう一度ポルトゥスの港を分析。ポルトゥスから南に伸びる輸送の要、フラビア街道を見つけ出す。そして、これまで多くの考古学者たちが探し求めてきた「ポルトゥスの大灯台」の探索を始め、衛星の画像データを丹念に分析しているうちに、なんと巨大な建造物の遺跡らしきものを発見。その遺跡を現地で確かめるため、博士はアラビア半島へと向かう。