BBC地球伝説

  • トップページ
  • 歴史
  • 自然
  • 紀行
  • 文化

ストーリー

地中海に沈む ギリシャ古代都市の謎

かつて地中海の港として繁栄を極めた古代都市パブロペトリは、およそ3000年前、地震による津波で海底に沈んだと考えられている。西洋文明の礎が築かれた青銅器時代に2000年ものあいだ繁栄したこの最古の水没都市は、現在のギリシャ南部沖、深さ4~5mの穏やかな海の底に眠っていた。
このパブロペトリの謎を明らかにするため、イギリスの水中考古学者ジョン・ヘンダーソンは国際チームを結成。1967年にパブロペトリを発見した海洋学者ニック・フレミング、ギリシャ文化省水中考古学研究所、そしてオーストラリア・シドニー大学のフィールド・ロボット研究センターの協力を得る。
調査には最新の技術が使用され、石造りの建物の基礎や食器などの日用品を発掘。さらに、最先端のCGを駆使して、町並みの様子を精細に再現。3次元画像処理技術により、3000年の時を経て、海底都市パブロペトリが現代によみがえる。

ギリシャの南部沖に眠る古代都市パブロペトリは、1967年、ケンブリッジ大学の海洋学者ニック・フレミングによって発見された。ニックは遺跡の基本的な地図を作成したが、その後、さらなる研究が行われることはなく、この最古の水没都市は、再び海の底にひっそりと眠りにつくことになる。
それから40年後の2011年。ノッティンガム大学の水中考古学者ジョン・ヘンダーソンは、忘れられた海底都市パブロペトリの謎を解き明かすべく、21世紀の最新テクノロジーを駆使した一大調査プロジェクトを立ち上げる。海底での発掘作業を行い、パブロペトリの詳細な3Dマップを作成、CGで当時の町並みや人々の暮らしを忠実に再現しようというものだ。 上空からの視察により、パブロペトリは1960年代にニックが作成した地図よりも広範囲にわたる都市であったことが判明。プロジェクトを成功に導くため、ジョンは国際的な調査チームを結成する。共同指揮者はギリシャ文化省水中考古学研究所のイリアス・スポンディリス。発見者のニック・フレミングもプロジェクトに参加する。
3Dマップの作成には、オーストラリア・シドニー大学のオスカー・ピサロとマット・ジョンソン・ロバースン率いるフィールド・ロボット研究センターのチームが協力。カメラを搭載した新開発のロボットで、海底をくまなく撮影していく。
ギリシャのチームは、海底の砂を取り除く装置を使って遺跡を慎重に発掘。映画視覚効果の専門家サイモン・クラークが、ジョンのチームによる分析をもとに、発掘された建物の基礎や壁、食器や水差しなどの出土品の破片から、失われた部分をCGで再現していく。
そして、ついに3000年前に海底に沈んだ古代都市が、謎のベールを脱ぐ時がやって来る。そこには貿易都市として驚くほど高度な文明の発達を遂げたパブロペトリの姿があった!