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ストーリー

古代文明のルーツを求めて 5 古代ローマの興亡1

私たち人類の文明はどのようにして誕生したのか――この壮大なテーマを探るため、約6000年前に最初の都市が生まれたメソポタミアから、 ローマ帝国の崩壊にいたる歴史を6章のストーリーで検証するシリーズ。考古学者であり歴史家のリチャード・マイルスが、イラク、シリア、 トルコ、北アフリカ、エジプト、パキスタンそしてヨーロッパを訪れ、古代文明の成立の過程を膨大な映像と工芸品を併せひも解いてゆく。 古代の驚異と失われた世界が、現代の文明の紛れもないルーツであることが分かる。

イタリア半島・ティベレ川周辺に住んでいたラテン人の村々は小さな集団を形成し、生活していた。彼らがやがて、世界史上最大の帝国に成長した。 今回、リチャード・マイルスは共和制ローマという歴史上の現象を追い、その暴力的な終えんを考察。そして、ローマのもうひとつの敵・カルタゴとの 覇権争いの物語を語る。ありとあらゆる敵を打ち負かせていったローマの本当の敵とは誰なのか?

かつて文明化された世界の端・イタリア半島。そのティベレ川の斜面にラテン人の村がいくつか集まって、小さな集団を形成していた。そのささやかな集団が、 どのようにして世界史上最大の帝国にまで成長したのか。リチャード・マイルスは、共和制ローマという歴史上の現象を、「ロームとレムスの伝説」という 兄弟殺しの神話に始まる起源から、ポンペイウスやシーザーなどの将軍によって破滅へと導かれた帝国の終局に見られる、あまりにリアルな暴力までを考察する。
リチャードはシチリアからアフリカへと移動しながら、カルタゴというもうひとつの強国との1世紀余りにわたる覇権争いの物語を語ってゆく。この闘争の歴史は、 強敵カルタゴの消滅によって終息し、同時に陸上の強者だったローマが海上でも強力な存在となり、共和国は帝国へと変ぼうを遂げることになる。 しかし、ありとあらゆる敵を打ち倒した時、ローマに残された唯一の敵は、ローマ自身だったのである。