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古代文明のルーツを求めて1 メソポタミア文明
私たち人類の文明はどのようにして誕生したのか――この壮大なテーマを探るため、約6000年前に最初の都市が生まれたメソポタミアから、 ローマ帝国の崩壊にいたる歴史を6章のストーリーで検証するシリーズ。考古学者であり歴史家のリチャード・マイルスが、イラク、シリア、 トルコ、北アフリカ、エジプト、パキスタンそしてヨーロッパを訪れ、古代文明の成立の過程を膨大な映像と工芸品を併せひも解いてゆく。 古代の驚異と失われた世界が、現代の文明の紛れもないルーツであることが分かる。
第1回は、人類の歴史でもっとも重要で我々の生活に密着した概念である文明のルーツを求めて、6000年前のメソポタミアから旅を始める。 現イラク南部の都市ウルクからシリア、エジプト、アナトリアそしてギリシャを訪れ、ここから生まれる壮大な文明の歴史、すなわち宗教と政治、 芸術と文化、戦争と外交、技術と貿易が姿を変えながら発展していく様子を展望する。
現在のイラクにあたる平野に流れる2つの川、チグリス川とユーフラテス川。この肥よくな一帯に、人類最古の文明であるメソポタミア文明が誕生した。 最初に訪れたのは、メソポタミア屈指の重要都市であるイラク南部の都市ウルク。このウルクに残る遺跡を歩き、およそ6000年前に始まった居住や 都市の形成の過程を紹介する。遺跡はレンガ状のブロックで作られ、建築は神殿や公共の建物として使われた。また農業も積極的に行われ、その範囲は徐々に 拡大していった。まさしく都市の萌芽である。
次に紹介するのは、現在のシリア北東部に存在するテル・ブラク遺跡。1930年代にイギリスのマックス・マローワン卿によって発掘が進められた、 北メソポタミア最大級の街。巨大な神殿跡からは石こうで作られた数百の小さな像が出土されている。胴の上に2つの大きな目がつけられた「目の偶像」と 呼ばれる像、そして円錐状の土器。これら遺跡から発見される文明は、紀元前3000年代のものなのだ。
そして舞台はエジプト、そしてアナトリア、ギリシャへと展開する。それぞれの地で、技術と文化が発達し文明を完成させてゆく過程を追う。