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ストーリー

イギリス・華麗なる芸術の旅 5 市民の時代

本シリーズではイギリスの歴史を7つの時代に区分し、文書による記録ではなく、残された工芸品やアート作品を手がかりにひもといていく。案内役を務めるのは、イギリスBBCのコメンテーターとして知られるデビッド・ディンブルビー。
第5話「市民の時代」では、18世紀初め、イギリスが世界で最も豊かで強い国になりつつあるなか、人々の生活様式が変わり、新たな中産階級が誕生したことにスポットを当てる。

デビッドは、最も初期の銀行券を見るため、ロンドンにあるイングランド銀行を訪ねる。
18世紀初め、イギリスでは中産階級という新しい階級が登場し、彼らの肖像は当時の多くの絵画に残された。デビッドはケンウッドハウスのコレクションを見に足を運ぶ。
商業と貿易が栄え、原料と物の移動がスピードアップした。このチャンスをつかんだ実業家の一人にジョサイア・ウェッジウッドがいる。デビッドは、ウェッジウッドの傑作と工房を見学するため、ストーク・オン・トレントを訪れる。
また、ヨークシャーにあるノステル修道院では、家具職人トーマス・チッペンデールの作品を鑑賞する。彼の家具は、当時の豪商たちの豪邸を飾った。
1707年の連合法で、スコットランドがイギリスに統合された。スコットランドは繁栄し、ヨーロッパの知的中心地となる。
一方、ロンドンは商業の中心地であった。そのロンドンの裏側を描いた画家に、ウィリアム・ホガースがいる。デビッドはサー・ジョン・ソーン博物館で、ホガースの「放蕩息子一代記」を鑑賞する。
ホガースは孤児院の設立にも尽力した。デビッドは、ロンドンにあるファウンドリング養育院を訪ね、母親たちが子供に託した形見などを見学。ここにはまた、優れた芸術家たちが寄付として納めた作品が展示されている。イギリス初の公共美術館である。
芸術家たちは、もっと幅広い人々に作品を観てもらおうと、王立芸術院を設立した。デビッドは王立芸術院を訪ねる。
斬新なやり方でアピールした画家もいた。デビッドは、ビクトリア・アルバート美術館で、フィリップ・ジャック・ドゥ・ル
ーサーバーグの作品を鑑賞。アイドフューシコンと呼ばれる動く絵である。 やがて、芸術作品の複製が、大量生産されるようになった。デビッドは銅版画印刷工のレイモンド・サインを訪ね、実際に印刷を体験させてもらう。
最後に訪れたのはセントポール大聖堂。ここにはネルソン提督が埋葬されている。中産階級が大きな名誉を得るようになった典型例であろう。