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ストーリー

イギリス・華麗なる芸術の旅  1 征服の時代

本シリーズではイギリスの歴史を7つの時代に区分し、文書による記録ではなく、残された工芸品やアート作品を手がかりに、ひもといていく。案内役を務めるのは、イギリスBBCのコメンテーターとして知られるデビッド・ディンブルビー。
第1話「征服の時代」が取りあげるのは、西暦40年代から1000年代に至る、およそ1000年間。この間、イギリスは、古代ローマ、アングロサクソン、バイキング、ノルマン人らによって次々と侵略されてきた。
デビッドは、イギリス国内だけでなくヨーロッパ各地を訪ね、それに関連した工芸品やアート作品を紹介していく。

デビッドが最初に訪れたのは、ローマのコンセルバトーリ宮殿。ここには、クラウディウス帝がイギリスを征服したことを称える碑文が保存されている。
ローマの属州となったイギリスは「ブリタニア」という女性の姿に擬人化された。トルコには、そのブリタニアがクラウディウス帝に組み伏せられた場面の彫像が残されている。
ローマ時代の遺物の中には、農民が偶然掘り当てた銀製品のコレクションもある。大英博物館には「オケアノスの皿」を中心とするそのコレクションが収蔵されている。
5世紀の初めにローマが撤退すると、イギリスはアングロサクソンの侵略にさらされる。彼らは英語の基礎や、今では国民性の一部となった頑固さをもたらした。イーストアングリアのデベン川沿いでは、7世紀のアングロサクソンの王墓が出土している。デビッドは出土品を見に、大英博物館を訪れる。
西暦563年には、イギリスにキリスト教が伝来する。聖コルンバと弟子たちがアイルランドから海を渡り、スコットランドで布教を始めたのだ。アイオナ島には、今も石造りの十字架が残されている。
デビッドは、ノーサンバーランドの修道院で作られた、完全なものとしては世界最古の聖書を見るため、フィレンツェを訪れる。
8世紀になると、イギリスはバイキングの脅威にさらされる。各王国が崩壊する中、唯一侵略を跳ね返したのが、ウェセックスのアルフレッド大王だった。デビッドは大王ゆかりの宝飾品や書物を見るため、オックスフォード大学の附属博物館や図書館を訪ねる。 1066年、イギリスはノルマンディー公ウィリアム、別名ウィリアム征服王の軍門に下る。デビッドは、ウィリアムが故郷のカーンに建てた壮大な修道院を訪れる。またバイユーで、ウィリアムの征服の様子を記録したタペストリーを鑑賞する。
ロンドンに戻ったデビッドは、有名なロンドン塔に赴く。この塔はもともと、ノルマン人の征服の象徴だったのである。