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ジュリアス・シーザー ガリア戦記をめぐる旅
ジュリアス・シーザーの名で知られる古代ローマの英雄、ユリウス・カエサル。彼が権力を手にしたきっかけは、長年におよぶガリア戦争での勝利だった。広大なガリア地域(現在のフランス辺り)を併合し、「ガリア戦記」を書き記したカエサル。その戦いの跡を、二人の研究者、マーク・コービーと、ニール・フォークナーが旅する。しかし、ガリア戦争に対する二人の考え方はまるで正反対。コービーはカエサルを英雄として称えるが、フォークナーは虐殺と略奪をもたらしたと批判する。やがて、コービーはカエサルに、フォ−クナーはガリア人のリーダー、ウェルキンゲトリクスに完全になりきって、その考えを代弁しながら、激しい戦いの物語を語っていく。勝者と敗者、二つの立場から語られることで、歴史を変えた戦いの具体的な様子が浮かび上がる。要塞にこもるガリア軍と、包囲するローマ軍の決戦となった、「アレシアの戦い」もCGで再現し、詳しく解説する。
紀元前58年よりカエサルが開始したガリア戦争は、彼に権威と名声をもたらしていた。しかし紀元前52年、若きリーダー、ウェルキンゲトリクスに束ねられた、ガリア民族の蜂起が始まった。カエサルが素早い反撃で占領地を奪い返せば、対するウェルキンゲトリクスは、焦土作戦によってローマ軍を食料不足に追い込もうとする。ガリア軍に丈夫な城があれば、ローマはその高さを超える土手を築こうとする。やがて戦いはガリアの要塞都市アレシアへ。共に戦力を結集させた最後の戦いとなる、二人の武将の戦略の応酬と、息詰まる心理の駆け引きは、戦いの跡をたどり、3千キロに渡って旅する現代の研究家、マーク・コービーとニール・フォークナーによって、演じられ、語られていく。カエサルを評価するコービーと、ローマ軍による100万人以上の虐殺と800もの街の破壊を批判するフォークナー。旅の中で、二人の溝は埋まる時は来るのだろうか?