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ストーリー

古代テクノロジーを解明せよ:オルメカの巨石人頭像

オルメカ文明は、人の顔を象った巨大な石像で知られているが、石の運搬や製造過程は謎に包まれている。この謎を解明すべく、各界の専門家がさまざまな実験を行い、オルメカのテクノロジーに挑む。果たして、彼らはそのテクノロジーを証明することができるのだろうか…?

三千年前、現在のメキシコ湾周辺に存在したオルメカ文明は、人の顔を象った巨大な石像を生んだ文化として知られている。当時の支配者の象徴とみられるこの石像だが、その製造過程にはとても謎が多い。美しさたるや金属工具のなかった時代に創られたとは信じがたく、その彫刻技術もさることながら、いっそう不思議なのは、材料となるその巨大な岩をいったいどうやって山から運んできたのかということである。当時メキシコ湾のこの地域は沼地で、自然の石はどこにもなかった。したがって石を手に入れようとするならば、160キロ離れた山から運んでこなくてはならなかったはずである。重さ10トンも20トンもある巨大な岩を、はるか遠くから自分達の村まで運んだのだろうか。そして、その精巧な彫刻物をハンマーやノミなしでどうやって彫ったのであろうか。その謎を解明すべく、考古学者、技師、彫刻家など各界の専門家が現地に乗り込み、オルメカのテクノロジーに挑む。
イギリス空軍の元軍曹が、陸では岩をソリに乗せ木製のレールを引き、川では巨大ないかだに乗せて運ぶという方法で、現地作業員たちを率い実験を行う。その一方で、ロンドンの大学で生徒を教える彫刻家が、当時使われたと思われる石器だけを用い、巨大な岩に人の顔を彫り始める。彼らはオルメカのテクノロジーを証明することができるのであろうか…?