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房州うちわ

古き良き時代の熟練職人による手仕事の賜物である工芸品にフォーカスを当て、今と和えるライフスタイルを提案する番組第19回目は、「房州うちわ」の世界へご案内します。千葉県房総半島南部「房州」の地に100年以上もの歴史を数える房州うちわ。日本三大団扇の一つに数えられ、竹の丸みを活かした素朴な風合いが持ち味の伝統工芸品です。
 かつては、顔を隠し威厳を正すための装飾品として使用されていたうちわ。江戸時代から徐々に庶民の生活に浸透し始め、暑さを凌ぐための実用的な用途へと転換していきます。もともと「江戸うちわ」と呼ばれていた房州うちわは、明治17年に房州在住の岩城惣五郎が東京から職人を招いたことで町に繁栄するも、大正12年の関東大震災を機に状況は一変。壊滅的な被害を受けた江戸から、竹の供給地・房州へと生産の場所を移します。これを始まりに房州での本格生産が拡大し、「房州うちわ」と呼ばれるようになりました。
 存亡の危機を乗り越え、歴史途絶えず夏の風物詩として愛される房州うちわ。職人の精緻な手仕事からは、竹細工の繊細な味わいが生まれます。そんな「房州うちわ」で番組が提案するのは、見るうちわとしても楽しめる新製品。お部屋に飾るアイテムとしても楽しめるアートな一品です。