百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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皇室建築 沼津御用邸
~大正天皇・昭和天皇 想い出の別荘~

今回は、皇室の別荘である沼津御用邸を訪ねます。沼津御用邸は明治26年、後の大正天皇である嘉仁親王のご静養のために、冬でも温暖な静岡・沼津に造営されました。当初建てられた本邸は、昭和20年の沼津大空襲で焼失してしまいますが、裕仁親王(後の昭和天皇)の養育施設として増設された西附属邸は現存しています。西附属邸は、裕仁親王の御養育掛を務めた川村純義伯爵の別荘と、皇居から移築した御座所とを繋げる形で構成されています。本来武家風の建物だった旧川村邸は、洋風生活を取り入れていた皇室のために様々な改修が施されました。内部には御食堂や謁見所などが造られ、玉座も当時のままに置かれています。一方、皇居から移築した御座所は、細く設えられた柱や長押など、随所に皇室建築の特徴が見て取れます。更に、皇室にゆかりのある寺院も拝見。御用邸からほど近い大中寺には、皇室の方々のための休憩所が建てられています。恩香殿と名付けられたこの建物は、皇室を迎えるにあたり様々な配慮がなされました。皇室建築風に西洋建築の意匠を取り込み、伝統技術の中に斬新なデザインも配しています。激動の中に安らぎを求めた皇室の歴史に触れる沼津の旅です。

取材先情報

沼津御用邸記念公園

静岡県沼津市下香貫島郷2802-1
TEL:055-931-0005
開園時間:午前9時~午後4時30分
休園日:年中無休(年末年始を除く)

臨済宗妙心寺派 大中寺

静岡県沼津市中沢田457 TEL:055-921-1086
※見学をご希望される方は事前にご連絡をお願い致します。

※上記以外の情報については、公開出来ません。