百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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戦国からの歴史町 広島「白(しら)市(いち)」
~江戸初期から大正に至る町家の変遷を巡る~

今回は東広島市にある「白市」を訪ねます。白市は戦国時代から続く歴史を持つ町で、城下町成立以前の形態を持つと言われています。そんな白市には今でも古くからの町家が多く遺されています。中でも旧木原家住宅は江戸初期の寛文5年に建てられた、日本で六番目に古い町家です。木原家は製塩業や酒造業などで財をなした豪商の家。その堂々とした家構えからは、当時の繁栄ぶりが伺えます。内部は江戸初期の特徴がほぼそのまま残され、表通りに面して座敷を構えるなど近世の町家とは明らかに違った家構成となっています。江戸初期に造られた希少な遺構として、国の重要文化財に指定されています。続いて拝見した伊原八郎家は、大正4年に建てられたお宅。今も現役でご家族がお住まいです。大正時代は大工技術のピークと言われ、内部の高度な意匠には目を見張ります。例えば、細い蜘蛛の糸を模した組子細工や唐傘状に広がる見たこともない竿縁、高度な左官技術で富士山を形どった欄間など枚挙にいとまがありません。更に、床の間で使用されているのは銘木の黒檀、鉄刀木。材にも並々ならぬこだわりを見せています。江戸時代初期から大正時代に至る町家建築の変遷をご紹介します。

取材先情報

旧木原家住宅

広島県東広島市高屋町白市1046‐1 TEL:082-439-2525(旧木原家住宅管理棟)
開館時間:
4月から11月は10時から17時
12月から3月は10時から16時
休館日:毎週月曜日、年末年始(12月28日から1月5日まで)
※管理人(東広島郷土史研究会会員)による施設概要や歴史の説明もございます。

※上記以外の情報については、公開出来ません。