百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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"日本画大家"聖域の館 ~川端龍子が遺した建築芸術~

今回旅するのは東京都大田区。池上本門寺の周辺はかつて三島由紀夫など、多くの文士や芸術家が住んでいたため、文士村と呼ばれています。現在も当時の文人たちの暮らしぶりがわかる建物が多く残されています。その中で今回拝見するのは日本画の大家、川端龍子が設計した建物。龍子は大正から昭和40年代にかけて日本の画壇に新風を吹き込んだ日本画の巨匠で、巨大な絵画を手がける大作主義を特徴としています。彼は床の間の掛け軸や襖絵などの閉鎖的な空間から日本画を開放。その為自ら美術館を設計し、自身の作品を展示しました。美術館の隣にはアトリエと母屋も建て、その全てを龍子自身が設計しました。アトリエはなんと高さ4メートルに60畳の広さをもつ巨大な空間。天井の装飾や照明器具のデザインに至るまで龍子独特の世界観が広がっています。一方母屋は極めてユニークな数寄屋風建築。母屋全体を雁行型に配した設計は庭の眺望を最大限に活かすためのものです。室内にはベンガラの土壁や卍紋様に敷かれた畳など、龍子の美意識を堪能することができます。中でも奥座敷には神秘的な雰囲気を醸し出す驚きの持仏堂が!建築の造詣も深い龍子の芸術的建築をご紹介します。

取材先情報

大田区立龍子記念館

東京都大田区中央4-2-1 TEL:03-3772-0680
開館時間:午前9時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日:月曜日(祝日の時は翌日)
年末年始、展示替えなどの臨時休館日

龍子公園(旧川端龍子邸・アトリエ)

※記念館の道路をはさんだ向かい TEL:03-3772-0680(大田区立龍子記念館)
見学方法:午前10時、午前11時、午後2時に係員がご案内します。
時間までは、道路をはさんだ向かいにある、龍子記念館でお待ちください。
休園日:月曜日(休日の場合は翌日)、龍子記念館の休館日
※なお、旧居(旧川端龍子邸)と画室(アトリエ)の内部には入室できません。あらかじめご承知おきください。

日蓮宗大本山 池上本門寺

東京都大田区池上1-1-1 TEL:03-3752-2331(代)

※上記以外の情報については、公開出来ません。