百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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43代続く豪農「旧吉田家住宅」 ~3つの顔を持つ歴史の館~

今回は千葉県の柏市にある「旧吉田家住宅」を訪ねます。旧吉田家は江戸時代、主に農業を営みながら名主としてこの地域を取り仕切る家柄で、名字帯刀を許された名家でした。敷地面積およそ6,518坪という広大な土地に、建築面積なんと330坪で建てられた旧吉田家住宅は、江戸末期から明治初期にかけて造られた一連の建物群が、庭園や屋敷林と共に良好な状態で残されています。まず目に飛び込んでくるのが全長25m、幅5mにも及ぶ巨大な長屋門。この門は今からおよそ180年以上前に建てられたもので、総欅造りとなっています。中でも門扉は巨大な欅の一枚板で造られています。門を潜ると見えてくるのが、およそ桁行20mにもおよぶ茅葺き屋根の主屋。注目はその外観。右手に式台を設けた武家風の玄関、真ん中に突出した帳場座敷、左に豪農風の土間が設えられています。つまり旧吉田家住宅は「武家」「商家」「豪農」それぞれの役割を持つ建物がユニークな形で融合した珍しい造りとなっているのです。この2棟を合わせた、敷地内の8つの棟が平成22年に重要文化財に指定され、平成24年には庭園や屋敷林など敷地の大半が国登録記念物に登録されました。現在は柏市が所有し、一般公開されています。

取材先情報

旧吉田家住宅歴史公園

千葉県柏市花野井974-1
TEL:04-7135-7007(旧吉田家住宅歴史公園管理事所)
TEL:04-7167-1309(公園管理課)
開園時間:午前9時30分~午後4時30分
休園日:月曜日(月曜日が祝日のときは翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)

※上記以外の情報については、公開出来ません。