百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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名古屋の迎賓館「揚輝荘」 ~松坂屋初代社長が造った遊び心の館~

今回は、名古屋の千種区にある「揚輝荘」を訪ねます。施主は松坂屋デパートの創業者である伊藤次郎左衛門祐民という人物。伊藤家は江戸時代から代々呉服商を営む家柄で、祐民はその15代目当主にあたります。そんな祐民が20年もの歳月をかけて建設した巨大別荘が「揚輝荘」です。かつては約1万坪に及ぶ広大な敷地と30数棟に及ぶ建物がありましたが、戦時中の空襲や再開発のために多くの建物や敷地が失われました。しかし残された敷地は現在、名古屋市の所有となり、北園の「伴華楼」や「白雲橋」、南園の「聴松閣」など主要な建築物5棟が公開されています。「揚輝荘」は、祐民が経営者・財界人として活躍したため、個人の別荘にとどまらず、各界の名士が来荘する豪華な迎賓館、社交場として交流の場ともなっていました。また、伝統的な日本建築や西洋建築だけでなく、祐民がインド仏教巡拝の旅で影響を受けた、東南アジアやインド的な意匠なども見て取ることができます。和洋折衷に加えてインドや東南アジアの世界観が見事に調和した、他に類を見ない建物です。平成20年には名古屋市の有形文化財に指定され、地域の歴史的・文化的資源として貴重な財産となっています。

取材先情報

揚輝荘

愛知県名古屋市千種区法王町2丁目5番地17(南園)、21(北園)
TEL:052-759-4450 FAX:052-759-4451 E-mail:info@yokiso.org
開園時間(南園:聴松閣、北園:北庭園):午前9時30分~午後4時30分 
※貸室(南園地階:多目的室・集会室)は午後8時まで使用できます。
休園日:月曜日(祝日の場合はその直後の平日)
年末年始(12月29日~1月3日)

※上記以外の情報については、公開出来ません。