百年名家～築100年の家を訪ねる旅～

比類なき空前絶後の大庭園 ～横浜 三溪園 前編～

今回の百年名家は、横浜・本牧の『三溪園』を訪ねます。この庭園を造った原三溪は生糸事業で財を成した明治の実業家。横浜の本牧に広がる広大な庭園は、明治３５年頃から造成が始められ、じつに２１年の歳月をかけて完成されました。原三溪は、私有地であるこの庭園を早くから一般に無料開園するなど、社会実業家の先駆け的人物としても知られています。また文化芸術にも造詣が深く、多くの芸術家を支援する一方、存続の危ぶまれた歴史的価値の高い建築物を園内へ移築。１７万５千平米に及ぶ園内には、京都や鎌倉などから移築された建造物が巧みに配置され、その中の１０棟が、国の重要文化財に指定されています。庭園内は、「内苑」と「外苑」とに分けられており、今回前編として取り上げるのは、三溪の個人住居を中心とした内苑。本宅として建てられた「鶴翔閣」、晩年の２０年を過ごした「白雲邸」など、近代和風建築の傑作が建ち並んでいます。中でも目を見張るのは、池のほとりに建つ「臨春閣」。慶安２年（１６４９）に建てられた紀州徳川家の別荘を移築したものです。その数寄屋風書院造の建築美を堪能します。

取材先情報

三溪園

神奈川県横浜市中区本牧三之谷58-1　TEL：045-621-0634（代表）
開園時間：９時～１７時（入園は閉園の３０分前まで）
※行事開催に伴い開園時間を拡大する期間があります。
また、天災、不慮の事故などの不測の事由により開園時間を 短縮する場合があります。
園内茶店、ミュージアムショップ、 抹茶処の営業時間は、店舗により異なります。
お問いあわせください。
休園日：１２月２９日、３０日、３１日
※天災、不慮の事故などの不測の事由により、臨時休園する場合が あります。園内茶店、ミュージアムショップ、抹茶処は店舗により 異なります。お問いあわせください。

○白雲邸特別公開：新緑の古建築公開
２０１４年４月２８日（月）から５月６日（火）まで

※上記以外の情報については、公開出来ません。