百年名家~築100年の家を訪ねる旅~
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京都・東山 「對龍山荘」
~南禅寺界隈別荘群をめぐる旅~
今回は京都・東山の名刹、南禅寺周辺をめぐります。南禅寺界隈には、明治中頃から政財界の名士たちがこぞって大別荘を建てました。現在15軒ほどが残され「南禅寺界隈別荘群」と呼ばれています。そのほとんどが非公開で一般にはあまり知られていません。番組ではその中でも最高傑作と呼び声の高い「對龍山荘」をじっくりと紹介します。對龍山荘は、明治29年に実業家伊集院兼常が建て、その後呉服商の市田弥一郎が完成させましした。市田は對龍山荘の庭を造るにあたり、庭師・七代目小川治兵衞に依頼しました。治兵衞は近代日本庭園の頂点を極めたと言われる名人。その庭は木を低く抑えて東山を借景として取り込み、滝から流れ込む水は川となって流れ去ります。對龍山荘全体が東山の自然の中に違和感なく置かれているのです。そんな庭園の中に佇む家屋は関東の棟梁・島田藤吉の手によるもの。庭を目で見て、水の流れの音を聞き、流れ込む空気が五感を刺激する建築。建物としても庭としても超一級品でありながら、二人の匠が見事に融合し、互いの存在がなくては意味をなさないほどの一体感が醸し出される名建築です。東山文化の歴史と誇りの上に築かれた対流山荘の全貌を紹介します。
取材先情報
名勝 無鄰菴
京都市左京区南禅寺草川町31番地 TEL:075-771-3909
開場時間:午前9時から午後5時まで(入場は午後4時30分まで)
休園日:12月29日から翌年1月3日まで
對龍山荘
※非公開の為お問い合わせできません。
※上記以外の情報については、公開出来ません。