百年名家~築100年の家を訪ねる旅~
バックナンバー
京都 琵琶湖疏水の流れる町
~疏水が育んだ近代化をたどる旅~
今回の旅は、京都市北部を流れる琵琶湖疏水に沿って歩きます。明治中期、都の座を東京に譲った京都が威信をかけて行ったのが、琵琶湖の水を引いて農工業や上下水道などに利用するという大事業。このプロジェクトは京都の町並み造りに大きく影響しました。観光客に人気の平安神宮や、日本で2番目に開園した京都市動物園、そして明治期建築の代表作、蹴上発電所などは、疏水の開発に伴って建設されました。大正時代には「京都パラダイス」という遊園地も開かれましたが5年足らずで閉園。その跡地に建てられた住宅をカフェレストランとして利用しているお店にお邪魔します。この店はオーナーが生まれ育った実家を改装したもの。坪庭や意匠などに当時の高級住宅であったことが忍ばれます。近隣の白川沿いでは、明治期に金属工芸の七宝が盛んに行われました。世界的に評価を受けた並河靖之の自宅兼工房が「並河靖之七宝記念館」として公開されています。七宝を買いに来る外国人を意識したのか、京都風の伝統的な町家と見事な日本庭園を備えた邸宅。庭は名匠、七代目小川治兵衛の手によるものです。百年前の人々が抱いた近代化への夢とそこで昇華されていった日本人の心に出会います。
取材先情報
並河靖之七宝記念館
京都府京都市東山区三条通北裏白川筋東入堀池町388
TEL:075-752-3277
開館時間:午前10時~午後4時30分(入館は4時まで)
休館日:
月曜日・木曜日(祝日の場合は翌日に振替)
夏季・冬季・展示替期間
卯sagiの一歩
京都府京都市左京区岡崎円勝寺町91-23
TEL:075-201-6497
営業時間:午後12時~午後8時
定休日:水曜日(定休日が祝祭日の場合は営業)
※貸し切りや臨時休業等の場合がありますのでご確認下さい。
※上記以外の情報については、公開出来ません。