百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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奇跡の古民家と出会う ~未来へ残す日本建築・横浜港北~

今回の百年名家は、多摩ニュータウンと並んで首都圏を代表する大規模開発市街地「港北ニュータウン」に残された古民家を訪ねます。

港北NTの開発計画が始まったのは、昭和49年(1974)。当時の横浜市は年間10万人単位で人口が急増しており、居住環境の良好な住宅街の形成が必要でした。事業計画全体では2530ヘクタール、過去に類を見ない大規模な都市開発事業となったのです。開発前は広大な純農村地帯で、古くからの農家住宅も沢山ありましたが、当時には古民家の価値はそれほど重要視されていませんでした。そのためほとんど全ての歴史価値ある農家が取り壊されました。
そんな中、開発エリアからわずかに外れた隣町、都筑区勝田町には、奇跡とも言われる“生きた重要文化財民家”『関家住宅』があります。近隣が近代化される中、古い家に住み続ける関家当主と重文民家を紹介します。

一方開発された地域に住んでいた農家の中で、何とか保存し移築した民家もあります。現在「都筑民家園」の中に建っている『長澤家住宅』です。長澤家の人々は移築に際して「活用してほしい」という条件を出しました。そのためここを訪れる人は、自由に入ることが出来ます。開発から37年。かつて地元の古民家住んでいた住民たちに、時の流れによる価値観の変化と、失われた古民家への想いを伺います。

また、港北ニュータウン開発の途中で発掘された「大塚・歳勝土遺跡」にも立ち寄り、日本民家の原点とも言うべき「竪穴式住居」の復元家屋の内部を体験。百年ならぬ「3千年名家」の悠久の歴史を追体験します。