ワイルドネイチャー いきもの大紀行

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BBCスペシャル
野生のアメリカクロクマに密着!-母と子の一年を追う―

警戒心の強さと、その凶暴さゆえ、野生の生態が謎に包まれてきたアメリカクロクマ。人間が彼らに近づくことは不可能ともいわれ、自然科学者でさえ、大自然で暮らすアメリカクロクマの様子を、これまでほとんど目にすることはありませんでした。
そんな野生のアメリカクロクマの生態を、生物学者であり、クマ研究の第一人者リン・ロジャーズ博士と、野生動物カメラマン、ゴードン・ブキャナンが密着、独自の手法により至近距離から撮影したドキュメンタリー。1年を通じてアメリカ・ミネソタ州ノースウッズに生息するアメリカクロクマの追跡調査を行ない、これまで明かされることのなかったクマの生態に迫ります。


最初の調査は、クマが冬眠から目覚める春。アメリカ・ミネソタ州の森では、カメラマンのゴードンとロジャーズ博士が、撮影を始めるためにクマの信頼を得ようとしていました。しかし彼らは、地球上で最も人間を襲う回数の多いクマ。特にクマと接することに慣れていないゴードンは、まず自分の恐怖心を克服しなければなりません。やがて彼らが出会ったのは、リリーと名付けられた呑気な母グマと、子グマのホープ。冬眠から目覚め、エサとなる昆虫や植物を求め森の中を動き回るクマの母子の物語を温かく見つめていきます。

夏になり、再びミネソタ州を訪れたゴードンとロジャーズ博士は、子グマのホープが母グマのリリーに置き去りにされていることを知ります。大人のクマ達には、繁殖期が訪れているのです。そこで彼らは、森の中からホープを探し出し、その母親代わりを務めます。これまであまり知られることのなかった野生のクマの社会を、内側から鋭く描きます。

そして最後の追跡調査は秋。母親に捨てられた子グマのホープは、再び母親のリリーと一緒に過ごすようになっていました。ところが、森は狩猟シーズン。ハンターの姿が見え隠れするようになり、母子にも危険が近づいていました。ゴードンとロジャーズ博士は、冬眠を前に食欲旺盛なクマたちを撮影する一方で、彼らをハンターが仕掛けたワナから守る、ボディガード役もこなすようになります。野生のクマ達が直面する人間社会、その危険に迫ります。
ミネソタ州ノースウッズに広がる美しい森を舞台に、逞しく健気に生きるアメリカクロクマの母子の一年に密着。至近距離からの撮影によって、知られざるクマの世界に深く迫ります。