ワイルドネイチャー いきもの大紀行
バックナンバー
ゾウの眠る森はいま
密林ボルネオ 命の物語
野生動物の宝庫、マレーシア・ボルネオ。ここには世界最小のゾウ「ボルネオゾウ」が生息している。番組では、このボルネオゾウを知り尽くした現地の専門家の協力のもと、その知られざる生態に迫る。
ボルネオゾウはメスを中心とした群れを作って行動している。その行動は常に“ゾウの道”をたどり、餌場を探したり睡眠場所を探したりしている。今回協力してくれるのは、ボルネオゾウや野生動物を知り尽くした、WWFマレーシア研究員のエンゲルバート・ダウシップ、通称バートさん。ボルネオゾウに出会うヒントは、「においを嗅ぎ分けることと、音を聞き分けること」。そう語るバートさんに同行すると、バートさんの天才的な感でまずはゾウの足跡やふんを発見! すぐにバートさんは立ち止まり、においや音を確認し始めた。そして出会ったボルネオゾウの群れ。バートさんに対して威嚇するが、一歩も引かないバートさん、緊張の一瞬だ。バートさんと共に、たくさんのゾウを発見しながらゾウの1日を探っていく。
ボルネオゾウにとっての脅威。それはアブラヤシ畑(プランテーション)の進出による、ジャングルの減少だ。ゾウの行動範囲が狭くなり、畑を荒らしたり民家に侵入する事件が起きている。そんなゾウたちを保護する施設ができた。レスキューセンター「ボルネオ・エレファント・サンクチュアリ」ことBESだ。ここでは、畑などに侵入したゾウやケガをしたゾウなどを保護・治療をして自然界へ戻す活動をしている。BESは、日本の動物園関係者と非営利団体がサバ州野生生物局と協力してできた施設だ。そのほかにも、ボルネオに生息するたくさんの動物に密着。川沿いの木から20メートル級のジャンプをして移動するテングザルや野生のサルたち、川にはどう猛なイリエワニ、撮影が非常に難しいといわれているボルネオオランウータンなど…。バートさんのフィールド・ワークに同行しながら、知られざるボルネオゾウや野生動物たちに触れていく。