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【2008年 10月7日】JOE

1993年、アルバム「EVERYTHING」でデビュー。2000年リリースの3枚目となるアルバム「MY NAME IS JOE」は300万枚以上のセールスを記録。翌年のグラミー賞では最優秀R&Bアルバム、最優秀男性R&Bパフォーマンス他計4部門にノミネートされ、名実ともにスーパースターの仲間入りを果たす。2002年の来日ではMTV Video Music Awards にてジョーのファンである平井堅と「I Wanna Know」をデュエットし、大きな話題となった。

「Why Just Be Friends」

1年ぶり7枚目となるニューアルバム「NEW MAN」からのファースト・シングル。長らく在籍したJIVE レーベルからの移籍第1弾アルバムとなる今作は、ジョー自身のインディー・レーベル=563 Music とマネージメント=キダー・エンターテイメントが強力タッグを組んでの新たなスタートとなる。


インタビュー

小林:音楽スタイルは、いつ確立したの?

JOE:僕の音楽スタイルは、教会のゴスペル音楽がルーツだ。大勢を前に歌うことが心地良く思えるようになったのは、教会のステージの上だった。それにピアノ、ギター、ドラムを習得したのも、教会での音楽活動を通じてだった。だから僕の音楽要素は、すべて宗教的なところから来ている。

小林:ディスコなどで毎日5~6時間も働いていると、自分を解き放そうとするよね。そういう時にこそ自分のスタイルが見つかるものらしくて、実際にディスコで自分の音楽スタイルを築いたと言っているアーティストも多い。ディスコでは、自分を解放して流れに身を任せる必要があるからね。 そのへん、どう思う?

JOE:それに関しては、まったく意識したことがなかったね。すべては流れに任せて進むものだと思っていたし、自分の音楽の方向性はごく自然に導かれた結果だと考えていた。現在のようにパフォーマンスを数多くこなしているのも、そうすることが最大の経験とチャンスになると考えた結果のものだ。僕は幼い頃から、そうやって正しい流れに従ってきたつもりだよ。

小林:キャリアを積んで、曲作りに変化は?

JOE:多少は変わったね。今では若い層と、大人の世代の両方に理解される作品を書く必要がある。だから共通する内容のほかに、より若者にアピールするような内容の曲も書かなければならない。そんな中で僕が最も重視しているのは、"上質でエレガント"な作品だ。そのままストレートに伝わって来る、ごくシンプルな曲作りを目指している。

小林:ラッパーやヒップホップ・アーティストをフィーチャーすることもある?

JOE:もちろん、あるよ。以前よりも、最近になってその傾向は増えてる。今作でも、その手のアーティストが多数参加していて、「Women」という曲ではバスタ・ライムズをフィーチャーしている。R&Bとヒップホップが融合した感じの曲だよ。

小林:速いテンポの曲だね? 彼らをフィーチャーすることで、君の音楽が変わるとか、より間口が広がるといったことはある?

JOE:より深みが出るね。僕は常にナマ楽器を使ってパフォーマンスするので、ベース、ドラム、キーボード、ピアノなどは実際にライヴ演奏してもらうことにしている。それが僕のルーツであり、音楽バック・グラウンドだからだ。

小林:"メロディー重視"だね?

JOE:そのとおり。"本物の音楽"だ。曲というのは、自分が伝えたいと望む心の内側を表すものだからね。確かに音楽的に多少の変化は生まれるけど、僕は"本物の音楽"という基本的なエッセンスだけは変わらずに守り続けたいと考えている。