悠久への旅 とっておきの京都
放送内容
2時間スペシャル 京を彩る新春の華やぎ
今回は2時間スペシャル。平安時代の終わりごろに開かれたと伝わる寺院「即成院(そくじょういん)」の住職・平野雅章(がしょう)さんと、京都を拠点に活躍する書家・川尾朋子(かわおともこ)さんに導かれ、いにしえの都に訪れた、新年の趣をめぐります。
即成院にまつられているのは、「仏のオーケストラ」とも称される珍しい仏像。念珠を扱う老舗では、宗派によって異なるさまざまな品が並びます。線香やロウソクを扱う店では、お寺で使われるお香や、昔ながらの「和ろうそく」、美しい絵柄の入った「絵ろうそく」を拝見。風情ある町家の店構えのチョコレート店には、1年365日、毎日図柄が変わるという個性豊かな品がありました。そして南禅寺の近くに暖簾(のれん)を掲げる湯豆腐の店へ。江戸時代から伝わるという趣深い建物で「ゆば鍋」を堪能。さらに即成院からスタートする、年の初めの風物詩「七福神めぐり」では、数々の仏に出会います。
そして、川尾さんの待つ、築100年ほどの町家を改装した料理店へ。そこには川尾さんが、お店の名前をイメージして書いたという長さ8メートルもの大作がありました。寺町通にのれんを掲げる老舗の書道用品店では、500種類以上もの筆や、墨、硯(すずり)などの道具を拝見します。川尾さんの作品が飾られた豆せんべいのお店では、そら豆、黒豆、落花生などが入った品々を楽しみます。川尾さんが書への感性を刺激されるという、祇園にある骨董品店では、北大路魯山人の書や器など、趣深い品々を堪能。さらに季節のフルーツを使ったジュースがおいしいというお店でくつろぎます。川尾さんが書のライブパフォーマンスをした歴史ある寺院では、京都にちなんだ作品を書いていただきます。
由緒ある寺の住職、そして多くの美しい作品を手がける書家とともに、年の初めにふさわしい、この地の華やかな風情を感じます。
今回は2時間スペシャル。平安時代の終わりごろに開かれたと伝わる寺院「即成院(そくじょういん)」の住職・平野雅章(がしょう)さんと、京都を拠点に活躍する書家・川尾朋子(かわおともこ)さんに導かれ、いにしえの都に訪れた、新年の趣をめぐります。
即成院のお堂にまつられているのは、本尊、阿弥陀如来と、二十五菩薩(ぼさつ)。様々な楽器を手に、演奏をしている菩薩たちは、「仏のオーケストラ」とも呼ばれます。「今井半念珠店」は江戸時代に始まった老舗。仏事に欠かせない念珠は、実はそれぞれの宗派により特徴があるのだとか。線香やロウソクを扱う「青木玉初堂(ぎょくしょどう)」では、お寺で使われるお香や、美しい絵柄の入った「絵ろうそく」を拝見。「加加阿(かかお)365」は、風情ただよう町家の店構えのチョコレート店。365日、毎日デザインが変わる「紋」の入ったチョコレートや、京都の風物詩を取り入れたもの、季節感を大切にした、和菓子を思わせる品々などが並びます。さらに訪れたのは、湯豆腐の店「南禅寺 順正」。平野さんがここでいただくのは「ゆば鍋」。趣あふれるこの店の建物は、もともと、江戸時代には医学校だったとか。毎年1月には、即成院の本山、泉涌寺(せんにゅうじ)を中心に、「七福神めぐり」が行われます。おなじみの七福神のほか、番外とされているのは、泉涌寺にまつられている「楊貴妃(ようきひ)観音」。中国の絶世の美女にあやかり、美人になるごとも伝えられます。また、舎利殿(しゃりでん)と呼ばれるお堂には、釈迦の口元の骨が収められているとか。さらに、手をたたくと響く、不思議な「鳴き龍」の声に耳を澄まします。
そして、川尾さんの待つ、築100年あまりの町家を改装した料理店「電氣食堂」(でんきしょくどう)へ。季節の食材を生かした創作料理が人気の店。そのカウンターには、川尾さんの手がけた長さ8メートルもの大作が飾られているのです。寺町通で訪ねるのは、老舗の書画用品店「鳩居堂(きゅうきょどう)」。500種類以上もの筆や、墨、さまざまな形の硯(すずり)などの道具を拝見します。店頭で焼く豆せんべいの香りに誘われてやってきたのは「京・月待庵(つきまちあん)」。ここにも、川尾さんが手がけた作品があるのだとか。そら豆、黒豆、落花生などが入った、多彩な豆せんべいを味わいます。祇園にある骨董品店「古美術 近藤」は、川尾さんが、書への感性を刺激される場所。芸術家・北大路魯山人(きたおおじろさんじん)の器など、味わい深い逸品に出会います。さらに、川尾さんのお気に入りのお店「うえとsalon&bar」は、木のぬくもりが伝わる、温かみのある店。おすすめの、季節のフルーツを使ったジュースをいただきます。平安時代の終わり頃に起源を持つという、金戒光明寺の境内に建つ、塔頭と呼ばれる寺院、「永運院」(えいうんいん)。以前、本堂で書のライブパフォーマンスをしたことがあるという川尾さんに、この場所で、京都をイメージした作品を特別に書いていただきます。
由緒ある寺の住職、そして多くの美しい作品を手がける書家とともに、年の初めにふさわしい、この地の華やかな風情を感じます。