悠久への旅 とっておきの京都
放送内容
古都に息づく利休の心
400年続く大西家は、茶人・千利休が作り上げた「わび茶」の心を守り続ける千家家元の出入りの職人として茶釜を作り続けています。今回は、そんな利休と関わりの深い「御釜師(おんかまし)」、16代目・大西清右衛門(おおにし・せいうえもん)さんとともに、千利休ゆかりの場所をめぐります。
まずは、大西家歴代の茶釜の展示や、利休が作らせた釜を見せていただくとともに、その貴重な釜を使って点てた茶をいただきます。
大西さんがよく訪れるという店で出会ったのは、利休が好んで使ったとされる伝統の食材。そして大西さんが依頼をうけて作ったという、ちょっと変わった茶釜にも出会います。
さらに訪れたのは、千利休が復興に力をつくした禅寺。その門前には、風味豊かな名物の和菓子がありました。さらに歴史ある建物や、利休が手掛けたという美しい庭にも出会います。
「わび茶」を大成した人物として、今に語り継がれる茶人・千利休。その心が今に残る場所で、さまざまな物語に思いをはせます。
400年続く大西家は、茶人・千利休が作り上げた「わび茶」の心を守り続ける千家家元の出入りの職人として茶釜を作り続けています。今回は、そんな利休と関わりの深い「御釜師(おんかまし)」、16代目・大西清右衛門(おおにし せいうえもん)さんとともに、利休ゆかりの場所をめぐります。
まず訪ねたのは、「大西清右衛門美術館」。大西家歴代の茶釜を中心に展示するこの美術館では、利休が作らせた釜を見せていただくとともに、その貴重な釜を使って点てた茶をいただきます。
大西家が代々釜を作り続けている場所は、その名も「釜座町(かまんざちょう)」。はるか平安の昔より、釜や鍋などの鋳物(いもの)を手掛ける職人が集まっていたと伝わります。歴史と今が溶けあうような街並みが残るこの地を歩きます。
さらに訪れたのは、「生麩(なまふ)」の専門店「麩嘉(ふうか)」。ここでは、名水を使って作られた大西さんお気に入りのひと品、生麩でこし餡(あん)を包んだ「麩まんじゅう」、そして利休の時代から食されてきた揚げ麩「利休麩」と出会います。
創業250年を超える和菓子の名店「俵屋吉富(たわらやよしとみ)」。そこには、大西さんの匠の技が光る、みごとな俵形の釜がありました。
千利休が復興に力をつくした禅寺「大徳寺(だいとくじ)」。その門前にある老舗菓子店「松屋藤兵衛(まつやとうべえ)」でいただいたのは、名物「松風(まつかぜ)」。
そして、茶道とゆかりの深い大徳寺へ。趣あふれる「方丈(ほうじょう)」から眺めるのは、美しい白砂の庭園。さらに、大徳寺の境内に建てられた寺院「黄梅院(おうばいいん)」では、利休が手がけたとされる庭「直中庭(じきちゅうてい)」を訪ねます。
「わび茶」を大成した人物として、今に語り継がれる茶人・千利休。その心が今に残る場所で、さまざまな物語に思いをはせます。