駒沢オリンピック公園 (4月24日(木))
1964年、東京オリンピックの年に競技場として完成した、駒沢オリンピック公園。 芦原義信(あしはらのぶよし)と村田政眞(むらたまさちか)、二人の建築家による共同設計。日本の伝統的伽藍(がらん)建築を思わせる管制塔、シンプルな外壁を 花びらのような屋根が包み込む陸上競技場、重厚なコンクリートの螺旋スロープ、 そして存在感を消すようにシルエットを低く設計した体育館など、個性的な60年代デザインが今も輝く。
オリンピック開催を記念して建てられたコンクリートの管制塔。五重の塔を思わせる和風なデザイン。 電話、放送などの通信系統をコントロールする機能を有した。 その下には、オリンピック開催当時に使われた聖火台がオブジェとして今も残る。
サッカーなどの屋外競技に使われる陸上競技場。空中に浮かぶような巨大な庇が客席を覆う。 側の植え込みに松をあしらうことで、公園は和の雰囲気を醸し出す。
あえて存在感を消すように、シルエットを低く設計した体育館。4本の梁と局面を組み合わせたシェル構造の屋根が、水平なラインを作り出す。反り返る屋根の下には、ガラスの明かり取りが施されている。