特等展望!ヨーロッパ鉄道紀行

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放送内容

クロアチア:ザグレブからリエカへ

バルカン半島の付け根に位置するクロアチアの首都ザグレブ。今回は、この町から南西方向に向かい、アドリア海に面する交易都市リエカへと向かいます。
まずはじめに、市内を巡るトラムに乗って、ザグレブ市内を見て回ります。13世紀に建てられた聖マルコ教会など、歴史ある建造物も数多く残っており、その美しい街並みが多くの観光客を魅了してきました。
そして、ここザグレブは古くから交通の要所でもあります。現在では、ザグレブ中央駅を起点として、クロアチア国内はもちろん、多くの国際列車が発着しています。今回は、その中でも、産業発展の礎となったリエカ行きの電車に乗ることにしましょう。
ザグレブの中心部を抜けると、多くの湖や川がある肥沃なパンノニア平原を通って行きます。パンノニア平原からアドリア海沿岸へ至る区間の交差点とも言える都市カルロヴァツを抜けると、徐々に勾配が険しくなり、バルカン半島を南北に走るディナル・アルプス山脈を上っていきます。
この区間の路線の敷設は大変な作業でした。線路を大きく迂回させたり、トンネルを切り拓くなどの作業には多くの時間と労働力を要しました。この区間を通るだけで、当時のクロアチアにとって、ザグレブ・リエカ間をつなぐことがどれだけ重要な事業であったかが伺い知れます。
険しい山地を抜けると、まもなくリエカに到着。アドリア海の美しい海を眺めながら、今回の旅も終わりを迎えます。