辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
  • トップページ
  • バックナンバー
  • contents3
  • contents4

バックナンバー

夢見る引き出しのある37平米 上野動物園のそばの家

上野恩賜公園にある不忍池。かつては東京湾の入り江でしたが、平安時代入り江が後退した際に取り残されて池になったといわれています。今回は、そんな上野恩賜公園のほど近くにお住まいの女性建築家の家を訪ねます。
築38年、10階建てマンションの一室をリモデルしたOさん。以前もこのエリアに住んでいましたが、風通しの悪さから長女が喘息気味になってしまいました。そこで近くで日当たりのよい家を探し、37㎡の中古マンションを購入。2年住んだ後に、400万円というローコストでリモデルしました。
37㎡という限られたスペースの中で、狭さを感じさせない様々な工夫が施されたO邸。以前は2つの個室とダイニングキッチンに仕切られていましたが、壁を取り壊してワンルームに。また、天井も取り払い、天井高を40cm上げたことでさらに空間が広がりました。
高さを生かして部屋の中央に作った大きな箱には、みんなが寛ぐ小上がりを設けました。その小上がりの下には、なんと!親子4人が寝られるキングサイズのベッドが隠れています。また、小上がりの上は、子どもたちが遊ぶ部屋に。ひとつのスペースをいくつもの用途に使えるようにしたのも、狭さを生かした楽しいアイデアです。
壁際にあったキッチンはアイランド型に変更。3mのキッチンカウンターを設け、縦のラインを長くとることで玄関から窓まで視界が抜け、37㎡とは思えない開放感を生み出しています。
狭いながらもホームシアターという夢をかなえたご主人。奥様が趣味で作る、子どもたちとの思い出の写真を使ったムービーを見て思わず涙をこぼすこともあるとか。幸せな生活が家づくりにも反映されているようです。

設計担当:クラシフォン 瀧内未来一級建築事務所
http://www.kurachiffon.com/

 
 
 
 

【平面図】

■1階

Before

After

Before After