辰巳琢郎の家物語 リモデル★きらり
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京都北山の木を贅沢に使った凱旋門のような家

京都の右京区太秦。太秦と言えば、映画村で有名ですが、龍安寺や仁和寺なども近くにある観光スポットです。
今回は、築39年の祖母の離れを残す為、ユニークなアイデアでリモデルしたTさんのお宅を訪ねました。
Tさんは、奥様と3人のお子さんの5人家族。3番目の子どもが産まれたのを機に、広い家を探していました。その頃、ご主人の実家の離れに住んでいた祖母が亡くなったので、祖母の想いを残すべく、離れをリモデルして暮らすことを決めました。
しかし、離れには水まわりがなく、耐震基準も現在の評価では0という診断。残す為には色々と制約がありましたが、リモデルする事で家族の想い出も残し、コストもかからないと判断。
そして、建築家が知恵を絞ったアイデアとは、既存の離れはそのままに、その離れを大きなブックエンドで挟む形で離れの屋根の上に10メートルもの長い梁を渡したのです。外観は、まるで大きな門のような形になりました。
既存不適格な建物がその形をそのままに適合した建物へと生まれ変わったのでした。そして離れと増築部分は結合していませんので、将来、家族構成が変化した時には、離れだけを減築することも容易にできるそうです。
想い出だけではなく、コストも考え、合理的にリモデルしたTさんご夫妻。
孫たちが毎日母屋に来て遊んでいくとのこと。隣に住むご両親にとってもうれしいリモデルになったようです。家族がまた増え、Tさんたちの明るい笑顔が印象的でした。

設計担当:魚谷繁礼建築研究所
http://www.uoya.info/ao.html

 
 
 
 

【平面図】

■1階

Before

After

Before After

■2階

After

Before After